わたしもキュレーター
このたび、「子どもアートinみえ」の活動のひとつとして、「わたしもキュレーター」を開催します。
この活動では、セントヨゼフ女子学園中学校選択美術科3年生19名のみなさんと美術館が協同して、三重県立美術館の所蔵品による企画展示をおこないます。 中学生キュレーターのみなさんには、作品の選定、展示計画、展示作業、広報、ギャラリートークまで、当館学芸員のサポートのもと、展覧会に関わる仕事を体験してもらいます。
三重県立美術館が所蔵する約5,000点の作品の中から、どのような展覧会が生み出されるのでしょうか?
中学生キュレーターたちの「視点」による独創的な展覧会にどうぞご期待ください。
●活動期間
2009年5月~子どもアートinみえ会期中
この活動の成果は、子どもアートinみえ会期中、展覧会として発表いたします。
●活動内容(随時更新いたします)
第1回 5月28日(木)
「学芸員とは?どんな仕事をしているの?」
美術館での学芸員の仕事とはどのようなものがあるのでしょうか?
学芸員と一緒に収蔵庫の見学、常設展示室での作品鑑賞をしてもらい、作品の収集・保存や展示について、基本的な事柄を学びました。
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学芸員の仕事について学びます。 |
作品の配置、照明やキャプション… |
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どんな展覧会にしよう? |
収蔵庫では作品をどのように保管しているか見学しました。 |
第2回 ~10月
「作品の選定」
約5,000点の所蔵作品の中から、中学生キュレーターのみなさんの目で選んだ展示作品候補を挙げてもらい、最終的な展示リストの作成と展示プランを検討しました。
第3回 ~12月
「キャプションの作成」
展示作品横に設置するキャプションにそれぞれの作品を選んだ理由を書きます。自分の考えを文章にして、作品を見る人に伝える工夫をしました。
第4回 12月14日(月)
「作品の展示」
いよいよみなさんが選んだ作品の展示作業です。
作品の配列、展示する高さや場所など、実作品を目の前に悩みながら仕上げていきました。
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収蔵庫から作品が運ばれてきました。 |
学芸員から展示作業の手順を聞きます。 |
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作品の順序を変えたらどうなるか? |
「モノトーンで揃えようか?」 |
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「この作品はこっちの方がいいよ。」 |
こちらは掛け軸。作業員の方と一緒に展示しました。 |
作者名 | 生没年 | 作品名 | 制作年 | 材料 | 寄贈者 |
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森秀雄 | 1935- | 偽りの青空-誕生日 | 1975(昭和50)年 | アクリル絵具・キャンバス | 亀谷さえ子氏寄贈 |
吉本作次 | 1959- | 樹下休息図 | 2000(平成12)年 | 油彩・キャンバス | |
石井茂雄 | 1933-1962 | 暴力シリーズ-戒厳状態 II | 1956(昭和31)年 | 油彩・キャンバス | |
尾藤豊 | 1926-1998 | 馬 | 1959(昭和34)年 | 油彩、キャンバス | |
磯辺行久 | 1936- | WORK 63-28 | 1963(昭和38)年 | ミクストメディア | |
堀内正和 | 1911-2001 | アップルカップル(和名 おりんごっこ) | 1993(平成5)年 | コラージュ・紙 | |
エッシャー、M.C. | 1898-1972 | 秩序とカオス | 1950年 | リトグラフ・紙 | |
メリヨン、シャルル | 1821-1868 | 塔・医学校通り | 1861年 | エッチング、ドライポイント・紙 | |
ゴヤ・イ・ルシエンテス、フランシスコ・デ | 1746-1828 | 戦争の惨禍(78)《見事な防戦だ》 | 1810-20年 | エッチング、ドライポイント、ビュラン、バーニッシャー・紙 | |
ゴヤ・イ・ルシエンテス、フランシスコ・デ | 1746-1828 | 戦争の惨禍(44)《私は見た》 | 1810-20年 | エッチング、ドライポイント、ビュラン・紙 | |
今西中通 | 1908-1947 | 幼児像 | 1943(昭和18)年 | 鉛筆・紙 | |
チリーダ、エドゥアルド | 1924-2002 | ビカイナ(並外れた) XVI | 1988年 | エッチング・和紙 | |
高松次郎 | 1936-1998 | 『版画集 国生み』より「ある日、火の山のふもとの若者に、一首の歌がとどく」 | 1984(昭和59)年 | シルクスクリーン・紙 | |
高松次郎 | 1936-1998 | 『版画集 国生み』より「火の誕生」 | 1984(昭和59)年 | シルクスクリーン・紙 | |
高松次郎 | 1936-1998 | 『版画集 国生み』より「わだつみのいろこのみや」 | 1984(昭和59)年 | シルクスクリーン・紙 | |
鈴木良三 | 1898-1996 | 大王崎の日の出 | 1985(昭和60)年 | 油彩・キャンバス | 作者寄贈 |
牛島憲之 | 1900-1997 | 貝焼場 | 1935(昭和10)年 | 油彩・キャンバス | |
須田國太郎 | 1891-1961 | 信楽 | 1935(昭和10)年 | 油彩・キャンバス | (財)岡田文化財団寄贈 |
藤島武二 | 1867-1943 | 大王岬に打ち寄せる怒濤 | 1932(昭和7)年 | 油彩・キャンバス | (財)岡田文化財団寄贈 |
宇田荻邨 | 1896-1980 | 夜の一力(下絵) | 1919(大正8)年 | 淡彩・紙 | (財)岡田文化財団寄贈 |
田中訥言 | 1767-1823 | 月下一本桜図 | 制作年不詳 | 絹本着色 | 服部友氏寄贈 |
第5回 12月23日(水) 11:00~、13:00~(2回)
「ギャラリートーク」(1日目)
展示作品を前に作品解説をするギャラリートークを行いました。
自分が選んだ作品の前に立ち、それぞれ選んだ理由を話したり、鑑賞者からの質問に答えたりしました。
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前回の展示作業の様子が展示室入口モニターに映されていました。 |
「わたしがこの作品を選んだ理由は、~~」 |
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鑑賞者から質問も出ます。 |
「熊にも蛙にも見えませんか?」 |
第6回 1月6日(水) 11:30~
「ギャラリートーク」(2日目)
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ギャラリートーク前の一コマ。 |
前回よりも鑑賞者の数が増えて・・・ |
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会場から積極的に質問も出ました。 |
自分が選んだ作品の前では皆さん堂々としています。 |