古代ギリシャのヘルメス神は、ヘレニズム期になるとヘルメス・トリスメギストスの名のもとに、神や宇宙の秘密へ導く秘儀伝授者と、さらに後代には錬金術の始祖の一人と見なされるようになりました。「トリスメギストス」は「三倍大いなる」を意味するとのことで、これを「三重」の字面に引っかけて、『ミエ・トリスメギストス』なる展覧会名を思いついたことがあります。単なる駄洒落ですがそのかぎりで、今回の『三重の三人』展はこのタイトルにあてはまるかもしれません。とすると三人の作品は、観る者をどんな秘密へと導き、どんな変成をなすのでしょうか?(Ik) 表紙の作品:伊藤利彦《箱の中の空 No.7》1993年 |
2007年2月15日発行 表紙 |
石崎勝基「三重の三人-浅野弥衛・小林研三・伊藤利彦~線と鳥と飛行機と~」 |
同「浅野弥衛(第1室・第2室)」 |
同「小林研三(第3室)」 |
同「伊藤利彦(第4室)」 |
同「ミエ・トリスメギストス」 |
同「その後の三人」 |