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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 三重の三人-浅野弥衛・小林研三・伊藤利彦 美術館ニュース Hill Wind 14(2007年2月)

 

三重の三人-浅野弥衛・小林研三・伊藤利彦

2007年3月3日(土)~4月8日(日)

 

浅野弥衛(1914-1996)、小林研三(1924-2001)、伊藤利彦(1928-2006)の三人は、三重に生まれ、生涯この地を活動の拠点とした作家たちです。ほとんどが白か黒のみの地を引っかいて得られた線が自在に変幻する浅野、明るく穏やかな色彩が童話的なイメージを紡ぐ小林、暗鬱な物質性の強調、観念的な制作の問い直しを経て、箱の中に畳みこまれた晴朗な白のレリーフに達した伊藤と、その作風は全く異なりますが、三人は親交を結んでいました。三人が知りあったのは伊藤によれば1956(昭和31)年前後とのことで、以来三人展を開いたことも何度かあります(白揚美術サロン、四日市、1978.1.11-1.16;ボックス・ギャラリー、名古屋、1982.6.21-7.3;ギャラリー竹内、名古屋、1990.3.3-3.23)。

 

当館でもそれぞれ回顧展を開催し(『浅野弥衛展』、1996.1.4-2.18;『伊藤利彦展』、1996.8.3-9.8;『小林研三展』、1999.5.13-6.20、また『美術館のコレクション』2000年度第1期展示「第3室:三重の作家-浅野弥衛と伊藤利彦」、2000.3.22-6.25)、主にその機会に作品を収蔵してきましたが、先の2006年11月伊藤氏が逝去されたことを機に、追悼の念をこめ、当館の所蔵品によって三人の活動を振りかえります。当館所蔵作品で三人の活動全てを覆いうるべくもありませんが、この機会に、三人の遺した作品をあらためて見直すことで、三重の地の未来につながる何らかのきっかけになればと期待するものです。

 

※この記事は2007年2月15日発行「Hill Wind 14」に掲載されたものです。
 
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