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美術館 > 展覧会のご案内 > 企画展 > 2021 > 「美術にアクセス!」展音声解説01 序章 

「美術にアクセス!」展音声解説01 序章 約3分 



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【以下、読み上げ原稿です。】
序章 鑑賞の前に 
 
2020年度、三重県立美術館は、美術館をさまざまな人にとって利用しやすい場にするために、文化庁の助成を受け「美術館のアクセシビリティ向上推進事業」をスタートさせました。美術館を利用しづらい人は、障がいのある人に限られず、社会状況に応じて絶えず変化しています。
 
例えば、遠く離れていることが来館のハードルになることもあります。まさに今、コロナ禍が多くの人の来館機会を奪っています。小さい子どものいる家族も、来館して展示をゆっくり楽しむのは難しいと感じるかもしれません。また、初めての場所に足を運ぶことを苦手とする人たちもいます。
 
2020年度の事業では、三重県自閉症協会の協力を得て、コミュニケーションを苦手とし、はじめての場所に不安を感じやすい人たち、主に自閉症スペクトラム障がいのある人のための来館支援教材「ソーシャル・ガイド」を開発しました。この教材は、コミュニケーションの習慣や暗黙の了解、美術館で何ができるかということを簡単な文章や写真・図で説明したものです。さまざまな人に活用してもらうために、現在美術館のウェブサイトで公開しています。
 
また、昨年度の事業では、小さい子どもとその家族向けのオンラインの鑑賞プログラムも実施しました。乳幼児向けの鑑賞プログラムは当館で近年行っていなかったため、豊富な実績をもつ「NPO法人 赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会」の冨田めぐみさんに企画や助言を依頼しました。会場では、参加者が鑑賞プログラムに参加する前に見るために用意した映像をごらんいただけます。
 
さらに、会場には、触地図(さわれる展示室の図面)も設置しています。この図面は、昨年秋に実施した目の見えない/見えにくい人向けの鑑賞プログラムで出た意見に基づいて作成したものです。今年の3月には、試作品を展示室に置いて、地図の表示や設置方法が分かりやすいか、使いやすいかというテストも行いました。その時の助言をもとに、最初の部屋に大きい触地図を1点、2番目以降の部屋に小さい触地図を1点ずつ設置しています。
 
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