このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

サイト内検索

美術館 > 展覧会のご案内 > 企画展 > 2021 > 美術にアクセス!展音声解説00 ごあいさつ 

「美術にアクセス!」展音声解説00 ごあいさつ 約4分



次の解説へ

【以下、読み上げ原稿です】
再生スイッチの右10センチのところに停止スイッチがあります。ご自身のデバイスを使って音声を聞く方は、台の上の二次元コードを読み取ってください。
 
「美術にアクセス!――多感覚鑑賞のすすめ」展にご来場いただき、ありがとうございます。 
交通やインターネットの用語として知られる「アクセス access」は、利用する権利や機会を得るという意味も持つ言葉です。美術館において、アクセスという単語は、美術館を利用しづらい人―例えば障がいのある人 のための取組に関連付けて用いられてきました。美術館は、本来すべての人に開かれている場ですが、現状、美術館の思い描く「利用者」は、さまざまな集団・個人から構成される複雑な社会をカバーできていません。利用の機会を得られていない人たちの意志を尊重し、対話を続けることは、これまでも、これからも美術館の大きな課題の一つです。展覧会タイトルにある「アクセス」は、誰かを孤立させたり、排除したりしないための美術館の取組を踏まえたものです。
 
三重県立美術館は「誰もが利用しやすい環境」を整えることを活動指針の一つに掲げ、これまで特別支援学校等との連携を積み重ねてきました。活動を通して明らかになったのは、美術館を利用しづらい人向けの教材や教育プログラムは、さまざまな人のニーズにも応えられる、大きな可能性を秘めたものだということです。この展覧会は、連携事業で得た成果を社会に還元する場でもあります。
 
「美術にアクセス!」というタイトルには、美術館に来館する人、美術館を利用する人に主体的・能動的に美術に関わってもらいたいという期待も込めています。この展示をきっかけに、受動的になりがちな美術鑑賞を、能動的な体験にするヒントを得ていただけたら幸いです。
 
続いて、展覧会の会場についても、ご説明します。
足元のやわらかいピンクのマットは、さわれる作品や手に取れる教材、触地図、音声スイッチ等、何かさわれるものがある台の前に置かれています。さわれない作品が展示してある壁や台の手前にはざらざらした白いテープを貼っています。ガラスやアクリルで守られていない作品の前には、テープに加え柵も設置しています。
 
会場で配布する2種類のリーフレットについては、必要な方に音訳CDや点訳を渡しています。ルーペの貸出もしており、拡大コピーのある解説パネルもあります。希望する方、サポートが必要な方はお近くのスタッフにおしらせください。展示している作品のうち2点をのぞくすべての作品は、フラッシュなしの撮影が可能です。会場内の解説パネルや教材等も撮影していただけます。
 
最後になりましたが、本展にご協力いただきました皆様に心より御礼申し上げます。
「美術にアクセス!」展、どうぞお楽しみください。
 
ページID:000250979