年報2024年度版【没後20年 柳原義達展】
基本情報
2024年10月12日(土)-12月1日(日)開催日数 45日間(内覧会日をのぞく)
【会場】 三重県立美術館 柳原義達記念館、企画展示室4室
【主催】 三重県立美術館
【助成】 柳原操基金・柳原義達顕彰事業、公益財団法人三重県立美術館協力会
【印刷物デザイン】 川添英昭(KAWAZOE DESIGN)
【担当】 原舞子(展覧会企画、運営)、高曽由子(展覧会運営)
【入館者数】3,587人(有料1,453人、無料[高校生以下含む]2,134人)
展覧会の概要
カラスや鳩をモチーフとした「道標」シリーズや「犬の唄」と題された女性立像などで知られる、戦後日本の具象彫刻を代表する彫刻家、柳原義達(1910-2004)。三重県立美術館では、作家本人より主要作品と関連資料の寄贈を受けたことをきっかけとして、2003年に柳原義達記念館を開設し、以来、作品資料等を常時公開して柳原の顕彰に努めてきた。2024年は柳原の没後20年という節目の年にあたることから、これを記念し、通常作品を展示している柳原義達記念館に加え、企画展示室第4室を会場とし、館所蔵の代表作を一挙公開する展示を行った。また、柳原が主に用いた塑造の技法を読み解くため、現役の彫刻家の協力を得て、塑造と石膏取りの実演映像を制作、展示会場での上映と公式YouTubeチャンネルで公開を行った。
展覧会会期中には、三重県内外で活躍する彫刻家を講師に招き、ギャラリートークやワークショップを開催した。




イベント実績(開催日順)
1 ワークショップ「あるとないのあいだ」(「もぐらのあな もぐらのやま」)
日時 2024年11月9日(土) 午後1時から午後4時講師 中谷ミチコ(彫刻家、多摩美術大学彫刻学科准教授)
会場 美術体験室
対象、参加人数 未就学児4名、小学生4名、保護者5名
内容 塑造の制作工程を知るためのこども向けワークショップ。粘土と石膏を材料に、かたちの転換などを体験した。10キロの水粘土のかたまりを掘ったり、穴を開けたりして、できたくぼみに水で溶いた石膏を流し入れて固め、粘土を掻きだして、自分が作った穴のかたちを掘り出した。
2 ワークショップ「あるとないのあいだ」
日時 2024年11月10日(日) 午前10時から午後4時講師 中谷ミチコ
会場 美術体験室
対象、参加人数 小学生5名、中学生1名、一般6名
内容 塑造板に水粘土でレリーフを作成する。型枠を取り付け、水で溶いた石膏を流し入れて型取りを行う。石膏が固まったら、塑造板から取り外し、くぼみに残った粘土を取り出す。粘土でかたちづくったものが石膏取りを行うことによって反転すること、自分が作った粘土は残らないが、その痕跡が凹凸を反転したかたちで残されることを体験した。
3 ワークショップ「彫刻のためのデッサン会」(午前の部)
日時 2024年11月16日(土) 午前10時から12時講師 長谷川寛示(彫刻家)
会場 美術体験室
対象、参加人数 小学生4名、未就学児1名、保護者3名
内容 木のブロックの5つの面にモチーフをデッサンする。鉛筆でかたちをとり、ポスカで色付け、油性マジックで輪郭線を描く。最後に完成作品をみなで鑑賞し、講師による講評を行った。
4 ワークショップ「彫刻のためのデッサン会」(午後の部)
日時 2024年11月16日(土) 午後2時から4時講師 長谷川寛示
会場 美術体験室
対象、参加人数 一般14名
内容 木のブロックの5つの面にモチーフをデッサンする。鉛筆でかたちをとり、ポスカで色付け、油性マジックで輪郭線を描く。最後に完成作品をみなで鑑賞し、講師による講評を行った。
5 ギャラリートーク「彫刻家が語る柳原義達」
日時 2024年12月1日(日) 午後2時から3時講師 藤原彩人(彫刻家、東京造形大学准教授)、奥田真澄(彫刻家、三重大学教育学部教授)
会場 柳原義達記念館
参加人数 54名
内容 塑造を主な表現手法として制作を行っている彫刻家2人を講師に招き、彫刻家の視点から柳原の作品の特徴や鑑賞方法、制作方法などについて分かりやすく解説してもらった。
主な報道
「戦後の日本彫刻界に新しい息吹 柳原義達の創作の軌跡を感じられる作品展」 三重テレビ 2024年10月23日「どんな形ができるかな?粘土、石こうで立体作品作り」 中日新聞広域三重版 2024年11月10日
FM三重「ゲツモク!」 2024年10月29日 午後6時20分~30分 出演 原舞子