年報2023年度版 特集展示 矢守一声展
2024年1月10日(水)~3月31日(日)
開催日数 71日間
【会場】 三重県立美術館 常設展示室第2室
【主催】 三重県立美術館
【担当】 原舞子、高曽由子
【入館者数】4,132人(有料2,776人、無料[高校生以下含む]1,356人)
展覧会の概要
1881(明治14)年に津に生まれ、明治30年代後半に東京美術学校塑造科で学んだ彫刻家、矢守一声(1881-1961)。矢守は美術学校在学中から文部省美術展覧会(文展)や博覧会などに作品を出品し、大正期には郷里の三重に戻って銅像の原型制作依頼を受けるなどして彫刻家としてのキャリアを積んだ。昭和初期には三重県工業試験場や三重県窯業試験場で技手を務め、彫塑だけでなく、置物や花器、灰皿など工芸作品も手がけた。戦後、職を辞してからはテラコッタ(素焼きのやきもの)を中心に制作をつづけ、1961(昭和36)年に80歳で没した。
これまで、矢守の名が近代日本の彫刻史の中で語られることはほとんどなかった。これは、矢守が作家として彫刻界で活動した期間が短く、また、矢守が制作する作品が彫刻と工芸のはざまを往来するものであったためであろう。当館では数年前より地域に残された矢守の作品調査を行い、今回、その成果として展覧会を開催した。また、展覧会に際し、論考3本と出品作品写真を収録した記録冊子を制作し、矢守の顕彰に努めた。
会場風景
主な記事
新聞記事
「多芸多才な彫刻作品 津出身の矢守一声を特集 県立美術館で展示」『伊勢新聞』 2024年1月11日
「津で愛された彫刻 矢守一声に光 県立美術館で初作品展 3月末まで」『中日新聞』(三重版) 2024年1月30日
「知られざる津市出身の彫刻家・矢守一声」『三重タイムス』 2024年2月17日
「美術館だより 「達磨」 矢守一声」『中日新聞』(三重版) 2024年2月24日