年報2020年度版 企画展 香りの器―高砂コレクション
2020年9月19日(土)―12月13日(日)
開催日数:74日間
【会場】 三重県立美術館 企画展示室
【主催】 三重県立美術館
【特別協力】 高砂香料工業株式会社
【企画協力】 岡村印刷工業株式会社 株式会社求龍堂 株式会社アートワン
【助成】 公益財団法人三重県立美術館協力会
【広報印刷物デザイン】 伊藤敦志(airs design)
【担当】 髙曽由子 道田美貴
【入館者数】8,955人(有料5,497人 無料3,458人)
展覧会の概要
香料を用いて香りを作り、これを楽しむ文化は、はるか古代に始まり、文明の発達とともに進化してきた。文明化された社会では、香りは人々の生活に欠かせないものとされ、人々は貴重な香油や香木をおさめるために、贅(ぜい)を尽くし、美しくかざった器を用意してきた。
本展では、創業100年を迎える高砂(たかさご)香料工業のコレクションより、香りにまつわる工芸品約230点を紹介した。紀元前オリエントやギリシアの香油瓶から、香道で使われた漆芸品の数々、陶磁器や20世紀香水メーカーの香水瓶まで、古今東西の「香りの器」が一堂に会する機会となった。
コロナ禍での開催ではあったが、香りをテーマとしたユニークな展覧会であったこともあり、幅広い世代の来館者に好評を博した。
特設コーナー
展覧会に際して高砂香料工業に《昭和御大典記念献上香水セット》の復元香水を制作いただき、来館者が展示品と同じ香り2種を体験できるコーナーを設けた。
会場風景
会期中のイベント
講座「香水の世界―香りに親しむひととき」
日時:11月7日(土)午後2時―(1時間程度)
講師:岡島佐知子(高砂香料工業 フレグランス研究所)
高砂香料工業より調香師を招きし、参加者に実際に香りを体験していただきつつ、調香師という仕事、調香についてお話しいただいた。
参加人数:23人
連携講座「貴族の個性はお香から」
日時:10月31日(土)午後2時30分―(1時間程度)
講師:船越重伸(斎宮歴史博物館)
斎宮歴史博物館と連携し、船越学芸員より日本古代の「香り」の歴史をお話しいただいた。また、文書や文学の中に登場する香料の香りを実際に体験するコーナーを設けた。
参加人数:35人
主な記事
新聞記事
『伊勢新聞』
「津 古今東西の香水瓶ずらり 三重県立美術館で企画展」2020年9月21日
『中日新聞』
杉山果奈美「香りの器 歴史知って 県立美術館 高砂コレクション展」2020年10月7日
『陶業時報』
「美の探訪 陶芸・工芸 香りの器」2020年11月1日
『毎日新聞』
朝比奈由佳「世界の「香り」に思いはせ 古代から現代の「器」展」2020年11月7日
『産経新聞』
「香りの歴史楽しんで 県立美術館」2020年12月2日
その他(連載)
『中日新聞』(三重版)「美術館だより」(執筆:高曽由子)
「彩絵把手付香油壺」2020年9月19日
「ルネ・ラリック 香水瓶「レフルール」(コティ社)」2020年10月3日
「鶴蒔絵香枕」2020年10月17日
「ピヴェール社化粧品総合カタログ」2020年10月31日
「浜松塩屋蒔絵十種香箱」2020年11月7日
「セーブル 草花文ポプリポット」2020年11月28日
「昭和天皇御大典記念献上香水セット」2020年12月5日
『朝日新聞』(東海版)「美博ノート」
「美博ノート 両手付香油壺」2020年10月27日
「美博ノート レフルール」2020年11月10日
「美博ノート 鶴蒔絵香枕」2020年11月17日
機関紙
髙曽由子「表紙の作品解説 ルネ・ラリック《香水瓶「レフルール」(コティ社)》」『Hill Friends 三重県立美術館友の会だより』no.113、2020年8月31日
髙曽由子「MUSEUM PIECE 両手付香油壺」『あさあけ』No.798、2020年9月
髙曽由子「謎の道具の正体は…?」『Mnews』vol.131、2020年10-12月
髙曽由子「香りの器―高砂コレクション(展覧会紹介)」『JAPPI NEWS LETTER』259号、2020年11月30日
主な放映・放送
三重テレビ ニュース内で放映 2020年9月19日
ZTVコミュニティチャンネル 「じもトピ」2020年9月23日
FM三重 「CHOICE!」内MIEリポート 2020年9月25日
NHK津放送局 ちょこっと三重内放映 2020年10月13日
ほか
読売新聞、三重タイムス、くわな新聞、しんぶん赤旗、各種フリーペーパーで紹介