B-企画-3
年報2013年度版 【ふるさと知事ネットワーク(三重・奈良)美術館交流 特集展示:奈良県立美術館所蔵 富本憲吉】
2013年10月1日(火)-11月24日(日)
【主催】…三重県立美術館
【担当】…道田美貴
【チラシ・パネルデザイン】…與語秀樹(ヨゴデザイン)
特集展示 福井県立美術館所蔵 岩佐又兵衛
2014年1月4日(火)-3月2日(日)
【主催】…三重県立美術館
【担当】…道田美貴
【チラシ・パネルデザイン】…谷澤陽佑
展覧会の概要
全国13の県知事が組織する「自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワーク」では、各県の美術館が相互に協力し、より魅力的な展示を目指す事業をおこなっている。第1回展として、福井県立美術館において【版画の競演】(2013年3月1日~3月24日)が開催された。三重県立美術館からは、ワシリー・カンディンスキー《小さな世界》、オディロン・ルドン《ヨハネ黙示録》、ジョルジュ・ルオー《受難》、マルク・シャガール《サーカス》、M.Cエッシャー《秩序とカオス》、ジョアン・ミロ《岸壁の軌跡》が出品された。その後、奈良県立美術館【開館40周年 館蔵名品展 曾我蕭白と中近世美術の精華】(8月3日~9月22日)においても、当館所蔵の曾我蕭白《永島家旧蔵 竹林七賢図襖》《許由巣父図襖》《松に孔雀図襖》が紹介された。当館でも、ふるさと知事ネットワーク美術館交流展の一環として、奈良県立美術館と福井県立美術館にご協力いただき、常設展示室内で特集展示を行った。
奈良県立美術館は、中世から現代に至る絵画作品、浮世絵、奈良にゆかりの深い作品などを所蔵している。なかでも、奈良県生まれの富本憲吉(1886-1963)については、開館以来調査研究に取り組まれ、質量ともに充実したコレクションを誇る。今回の特集展示では富本憲吉の代表的な作品に、当館所蔵作品から、富本と交流のあった鳥羽出身の画家・陶芸家である新井謹也(1884-1966)の作品を加えて展観した。
福井県立美術館も福井にゆかりの深い芸術家の作品収集を一つの特色としている。なかでも、福井藩士を父に持つ岡倉天心(1863-1913)の指導をうけた近代日本の画家たち、福井の地で活躍した岩佐又兵衛(1578-1650)とその周辺作家による作品は質量ともに充実しており、これらの所蔵品を核とした重要な展覧会も開催されている。今回の特集展示では同館所蔵の岩佐又兵衛作品に、当館寄託《堀江物語絵巻》を加え、又兵衛芸術を紹介した。あわせて、三重とゆかりの深い江戸時代の画家・曾我蕭白作品も展観、「奇想の画家」の競演が実現した。