B- 企画展-6
年報2012年度版 【平櫛田中展】
2012年10月30日(火)~12月9日(日)
【主催】...三重県立美術館、平櫛田中展実行委員会、朝日新聞社
【助成】...公益財団法人岡田文化財団、公益財団法人三重県立美術館協力会
【担当】...毛利伊知郎
【デザイン】...與語秀樹(ヨゴデザイン)
展覧会の概要
◎満107歳の長寿を全うした彫刻家として広く知られる平櫛田中(1872~1979)。10代の頃から造形への関心を深めた平櫛は大阪や奈良での修業を経て、明治30(1897)年に上京、高村光雲や光雲門下の米原雲海らから指導を受ける。禅僧・西山禾山や、明治期を代表する美術思想家・岡倉天心の教えを糧に自己の思想を構築し、西洋塑造の研究も行った平櫛は大正期の再興日本美術院展に深い精神性漂う作品を発表。昭和期には古彫刻の彩色技法や寄木造を研究し、写実表現を追求した作品を制作するようになった。20年の歳月を費やした畢生の大作《鏡獅子》(1958年)は、そうした彩色像の集大成ともいえる作品である。
◎仏像、肖像、身辺彫刻なども含む平櫛の作品は多岐にわたり、制作技法も様々である。また、長年にわたる制作活動は、西洋的造形と前近代的造型の間で少なからぬ振幅を見せている。そうした活動の中で生まれた多くの作品は、日本近代彫刻史の展開そのものである。
◎この展覧会では、写実表現、木造と塑造との関係、彩色仕上げ、複数制作など平櫛作品が提起する問題を考察し、代表作や関連資料約80点によって、平櫛田中の芸術に迫ることを目的とした。
巡回館情報
ふくやま美術館 2012年7月14日(土)~9月2日(日)
小平市平櫛田中彫刻美術館 2012年9月9日(日)~10月21日(日)
会期中のイベント
ギャラリートーク
11月10日(土)午後2時~午後3時 参加人数:40名
12月1日(土)午後2時~午後3時 参加人数:40名
主な記事等