特集展示「追悼 元永定正」
2011年10月25日(火曜日) ~ 12月25日(日曜日)
休館日 毎週月曜日
開館時間
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9時30分~17時 (ただし入館は16時30分まで) |
会場
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三重県立美術館 常設展示室(1)と(2)
津市大谷町11 電話059-227-2100 |
観覧料
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一般300円(240円) 高大生200円(160円) 小中生無料
( )内は20名以上の団体料金 |
主催 | 三重県立美術館 |
本年10月3日に死去された、三重県伊賀出身の画家元永定正氏を偲ぶ追悼展示を開催します。 1950年代に始まる抽象絵画、立体、パフォーマンスなど多彩な元永さんの独創的な活動は、海外でも高い評価を受けてきました。三重県立美術館は元永定正さんの作品を開館以来継続的に収集し、1991年と2009年の二度にわたって個展を開催しました。また、美術館の教育活動にも元永さんからご支援を得てきました。 元永さんは30歳頃から関西を活動の拠点としました。しかし、生涯を通じて元永さんは故郷へ深い愛着を寄せていました。三重県の地震体験車やポスターのデザイン、三重県美術展覧会の審査、県内各地での講演等々を通じて、三重県の文化と教育にも多大の貢献をされました。 本展では、1950年代、元永定正さんが初めて抽象画を描き始めた時期の作品に始まり、60年前後からの絵具流しによる大作、ニューヨーク滞在中(1966年)に始まるユーモラスな雰囲気漂う絵画、1990年代以降の絵具流しと「かたち」とを組み合わせた作品など約25点によって、元永定正さんを偲びます。 |
《作品》 1956 油彩・キャンバス 159×112cm |
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《赤と黄色と》 1966 混合技法・キャンバス 177×275cm |
《Piron Piron》 1975 アクリル・キャンバス 275×183cm |
略年譜
1922年 11月26日、現在の三重県伊賀市に生まれる。
1944年 この頃から濱邊萬吉に洋画を習う。
1952年 神戸市に転居。
1953年 芦屋市展に出品をはじめる。
1955年 吉原治良の誘いを受け、具体美術協会に参加(1971年退会)。
1957年 ミッシェル・タピエとの交流が始まる。元永定正個展(大阪阪急百貨店)開催。
1958年 絵具を流した作品の制作をはじめる。
1960年 ニューヨークのマーサ・ジャクソン画廊と契約(翌年、同画廊で個展開催)。
1961年 東京画廊で元永定正展開催。
1964年 第6回現代日本美術展で優秀賞受賞。
1966年 ジャパン・ソサイェティの招きでニューヨークに滞在。
1967年 アクリル絵具、エアブラシを使用し始める。ヨーロッパ経由で帰国。
1970年 大阪万博お祭り広場での具体美術まつりに参加。
1977年 谷川俊太郎と絵本『もこ もこもこ』刊行。
1980年 国立国際美術館で「高松次郎・元永定正展」開催。
1982年 絵本『ころ ころ ころ』刊行。
1983年 日本芸術大賞受賞。
1984年 和歌山県立近代美術館で「元永定正・白髪一雄展」開催。
1989年 勅使河原宏監督の映画『利休』に長谷川等伯役で出演。
1991年 三重県立美術館で「元永定正展」開催。紫綬褒章受章。
1993年 大手前アートセンターで「元永定正展」開催。
1996年 成安造形大学教授に就任。
1997年 三重県文化会館で「元永定正展」開催。勲四等旭日小綬章受章。
1999年 神戸新聞松方ホールで「元永定正 舞台空間展」開催。
2001年 伊賀文化産業城・上野公園で「元永定正展」開催。
2002年 西宮市大谷記念美術館で「元永定正展」開催。三重県民功労賞文化賞受賞。
2005年 長野県信濃美術館で「元永定正展」開催。
2006年 練馬区立美術館で「元永定正の創作の世界展」開催。『ちんろろきしし』刊行。
2007年 伊丹市立美術館で「もーやんえっちゃんえほんのえ展」開催。
2009年 損保ジャパン東郷青児美術館で「元永定正展-いろ いきてる!」開催。
2011年 神戸ビエンナーレ「REFLEXIONEN ひかり いろ かたち」に出品。
10月3日死去、享年88。