【大橋歩展】展覧会の構成
2009年10月24日(土)~12月6日(日)
三重県立美術館
ごあいさつ
このたび、三重県立美術館は、イラストレーター、デザイナー、エッセイストとして、多方面で活躍を見せる大橋歩に焦点をあてた展覧会を開催いたします。
1940年三重に生まれた大橋歩は、大学進学のために上京、卒業後『平凡パンチ』の表紙を創刊号から7年間手がけます。60年代若者文化の象徴とも言えるこの雑誌が与えた影響は大きく、大橋の表紙が醸し出す折々の時代の風俗への鋭敏な感受性が大いに注目を集めました。その後、ピンクハウスのポスターや三井銀行(当時)、東京ガスなどの広告にも積極的に参加し、我々の身近な生活に大橋の作品のイメージは浸透していきます。また、近年は生活にまつわるエッセイの人気も高く、妥協しない洗練されたライフスタイルが女性の支持を集め、2002年に創刊した雑誌『アルネ』では、企画・取材・編集をこなし、流行に敏感な新たな支持層を開拓しています。
本展覧会では、学生時代の作品から新作のインスタレーションにいたるまで、40年以上にわたる大橋の仕事をご紹介いたします。作家自身のセレクションによるイラストレーションなどの作品と、雑誌『アルネ』の制作過程を知る資料、またこれまで大橋が関わった書籍なども一堂に展示します。様々な顔を見せる大橋歩の世界を体感していただけるまたとない機会となるに違いありません。
最後になりましたが、本展に御協力いただきました大橋歩さん、ならびに株式会社イオグラフィックの皆様、関係者の皆様に御礼申し上げます。
2009年10月
三重県立美術館