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美術館 > 刊行物 > 展覧会図録 > 2005 > ごあいさつ 白石和己 三重の子どもたち展報告書(2005.3)

ごあいさつ

子どもたちの創造力を伸ばし、豊かな感性を育てるために開催されている「三重の子どもたち展」は、毎年創造性あふれる作品が寄せられ、多くの人達に親しまれてきました。現代の複雑で、揺れ動く環境の中にあって、子どもたちが、自分自身を見つめ、自分を取り巻くさまざまな世界を正しく見つめ、問い直すことは、重要なことだと思います。この展覧会は、そうした子どもたちのさまざまな思いと、感動を多くの人達へ伝える場となることを期待しています。

「はっしん! 今…わたし」をテーマとした今年は、「教育の現場から」と「生活の現場から―海山町ワークショップ」で構成されています。

「教育の現場から」では、保育所、幼稚園から中学校までの、日常の教育活動の中で、子どもたちが創り出した成果が発表されています。教育の現場では、子どもたちの自主性を重んじた、さまざまな取り組みが行われていると思いますが、出品されたこれらの作品からもそうした様子がうかがえます。

「生活の現場から―海山町ワークショップ」では、夏休みの期間中に、海山町で開催されたワークショップ「木ラックスアート2004」で制作された作品が展示されました。海山町と尾鷲市の小学生が、尾鷲ヒノキのかんなくず、さまざまな色彩の布切れや毛糸などを使って、古い障子に織り込んで思い思いの作品に仕上げたものです。このワークショップは地元の諸団体と美術館とで実行委員会をつくり、企画したものです。ファシリテーターを大和慎氏にお願いし、東京芸術大学の田中一幸教授をはじめ同研究室の方々のご協力も得て行いました。子どもたちにとって、数多くの新しい発見があったことでしょう。

なお、三重の子どもたち展の会期中、毎週土曜日には「創作広場」、毎週日曜日には「美術館わくわく探検ツアー」が行われ、子どもたちが熱心に参加し、楽しんでいました。

最後になりましたが、本展開催にあたり、数多くの方々のご協力をいただきました。厚くお礼申し上げます。

2005年3月

三重県立美術館長   白石和己

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