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美術館 > 展覧会のご案内 > 常設展(美術館のコレクション) > 1996 > 常設展示1996年度第3期(1997.2-3)

常設展示1996年度【第3期展示】 1997年2月8日(土)~3月30日(日)

第1-2室:戦後日本の美術-人物像を中心に

作家名 生没年 作品名 制作年 材質 備考
(ひと・社会)
浜田 知明 (1917-  ) 疑惑 1957 エッチング、アクアチント・紙  
浜田 知明 (1917-  ) 1951 エッチング、アクアチント・紙  
浜田 知明 (1917-  ) 1952 エッチング、アクアチント・紙  
石井 茂雄 (1933-62) 巣の人々 1959 エッチング、アクアチント・紙  
石井 茂雄 (1933-62) 使者 1958 エッチング、アクアチント・紙  
石井 茂雄 (1933-62) 不詳(浮遊する首、人体) 1958頃 エッチング、アクアチント・紙  
石井 茂雄 (1933-62) 暴力シリーズ-厳戒状態Ⅱ 1956 油彩・キャンバス  
石井 茂雄 (1933-62) 暴力シリーズ-囮 1961 油彩・キャンバス 預かり品
鶴岡 政男 (1907-79) 黒い行列 1952 油彩・キャンバス  
鶴岡 政男 (1907-79) しめる 1967 油彩・キャンバス  
田中阿喜良 (1918-82) ケ・ド・メトロ 1970 油彩・キャンバス  
寺田 政明 (1912-89) 漁婦 1941 油彩・キャンバス  
(ひと・かたち)
舟越 保武 (1912-  ) OHNO嬢 1982 ブロンズ  
佐藤 忠良 (1912-  ) 群馬の人 1952 ブロンズ  
柳原 義達 (1910-  ) 赤毛の女 1956 ブロンズ  
鳥海 青児 (1902-72) 彫刻(黒)をつくる 1953 油彩・キャンバス  
中谷  泰 (1909-93) 陶工 1958 油彩・キャンバス  
麻生 三郎 (1913-  ) 肘をついた人 1971 油彩・キャンバス 寄託品
麻生 三郎 (1913-  ) 男の顔 1972 油彩・キャンバス  
森田 元子 (1903-69) 1960 油彩・キャンバス  
平井 憲迪 (1915-82) 1979 油彩・キャンバス 平井多久麻氏寄贈
林   武 (1896-1975) 裸婦 1968 油彩・キャンバス  
(ひと・感情)
横尾 忠則 (1936-  ) Family-Mini 1974 シルクスクリーン・紙 竹沢智治氏寄贈
横尾 忠則 (1936-  ) Family-Ei 1974 シルクスクリーン・紙 竹沢智治氏寄贈
池田満寿夫 (1934-  ) 私は眠り続ける(A) 1969 エッチング、ルーレット、メゾチント、ドライポイント・紙
池田満寿夫 (1934-  ) 愛の瞬間 1966 ドライポイント、ルーレット、エングレーヴィング・紙
木下 富雄 (1923-  ) Face(終焉) 1961 木版・紙 作者寄贈
木下 富雄 (1923-  ) Face(語らず) 1970代終わり 木版・紙 作者寄贈
木下 富雄 (1923-  ) Face(丸と角) 1973 木版・紙 作者寄贈
田中阿喜良 (1918-82) 父子 1957 油彩・キャンバス  
中谷  泰 (1909-93) 病児と母親 1952 油彩・キャンバス  
林  克次 (1943-  ) しりあい 1982 陶器  
(ひと・風景・イメージ)
足代 義郎 (1909-89) 木枯 1982 油彩・キャンバス  
土嶋 敏男 (1942-  ) 人と物(X) 1985 油彩・キャンバス  
森  秀雄 (1935-  ) 偽りの青空-秩序な風景 1975 アクリル・キャンバス 亀谷さえ子氏寄贈
中谷  泰 (1909-93) 渇き 1985 油彩・キャンバス  
脇田  和 (1908-  ) 鳥と横臥する裸婦 1955 油彩・キャンバス  
(ひと・構成)
宇佐美圭司 (1940-  ) 銀河鉄道 1964 油彩・キャンバス  
原  精一 (1908-86) 草上の裸婦 不詳 油彩・キャンバス 原理一郎氏寄贈
(ひと・部分)
三木 富雄 (1937-78) 1965頃 アルミニウム  
松谷 武判 (1937-  ) OBLIQE-3-86 1986 アクリルその他・キャンバス、和紙  
磯辺 行久 (1936-  ) WORK63-28 1963 ミクストメディア  
脇田  和 (1908-  ) きものⅠ、Ⅲ 1983 リトグラフ・紙 作者寄贈
堀内 正和 (1911-  ) 上昇矩形 1993 コラージュ・紙  
関    襞 (1930-  ) 1989 黒御影石  
新妻  實 (1930-  ) 眼の城 1988 黒御影石  
(ひと・抽象・ひと?)
靉    嘔 (1931-  ) Mr.&Mrs. Rainbow GymnasticsNO.1 1974 シルクスクリーン・紙  
宇治山哲平 (1931-  ) 宇治山哲平オリジナル版画集 1972 シルクスクリーン、木版・紙  
菅井  汲 (1919-96) 版画集『愛人たち』 1988 リトグラフ・紙  
渡辺 豊重 (1931-  ) デュエット 1988 アクリル・キャンバス  
元永 定正 (1922-  ) せんせん 1975 アクリル・キャンバス  

 現代の作家は、「ひと」を題材に様々な表現を行っています。たとえば、「自分とは何か」と自分自身に問いかける自画像や、自分以外の人間に対する関心(これらの中には、ひとの形態に関心が強いものも含まれる)、それからもっと広く人間社会の問題を扱った作品などがあります。ただし、それぞれの作家が何を意図して制作したのかは、突き詰めれば、作家本人にしかわからないことです(たまに、作家自身も意識せず偶然にまかせて制作している場合もあり、それが作品をおもしろくしているときもある)。それゆえ、今回の展示は必ずしも妥当な分類とはいえません。しかも、ひとつの作品が多岐にわたって語っている場合がほとんどなので、そもそも完全に分類することは不可能で意味のないことですが、鑑賞するときのひとつの切り口になるかもしれないと思い、テーマごとに作品を分けてみました。

 分類の結果、作品の傾向として、例えば「人・社会」のテーマでは戦後20年の間に作品が集中しています。この時代は、いうまでもなく、戦争体験と戦後の混乱、それにつづく「レッド・パージ」(共産党員および同調者の公職追放)、相次ぐ労働者、学生のデモなどが鋭敏な芸術家を刺激しました。このテーマでとりあげた浜田知明は、軍隊に入り死と直面しました。この経験を画家はいくぶん内省的に描いていますが、彼の風刺的な表現は、ユーモアを交えているため、鑑賞者に作家の主張を押しつけていません。石井茂雄や鶴岡政男の作品は、戦後の社会不安やデモ隊の運動から発展させた作品です。社会から題材を得た作品でも、それぞれの芸術家の視点と感覚によって、さまざまなバリエーションができあがることがみてとれます。

 戦後になって、抽象画の作品が一挙に増えてきました。抽象画は、芸術家の感性と表現とを、より直接的に結びつけることができるため、表現重視の現代美術のなかで大きな割合をしめてきたのは当然の動向といえましょう。もちろん、具象作品であっても、現実世界にある対象物を忠実に再現することはあまり重要なことではなく、対象物を通じて自分の表現したい、言葉では表現できない「何か」を芸術家は求めています。

 今日においてもこれほど人物像が多いのは、芸術家自身が人間であり、関心の尽きない対象であることを物語っているようです。

(田中 義明)

 

第3室:カンディンスキーと20世紀の美術

作家名 生没年 作品名 制作年 材質 備考
ワシリー・カンディンスキー (1866-1944) 版画集『小さな世界』 1922 木版、リトグラフ、ドライポイント・紙  
ジョアン・ミロ (1893-1983) 岩壁の軌跡 1967 アクアチント、エッチング・紙  
ジョアン・ミロ (1893-1983) 女と鳥 1968 油彩・キャンバス 岡田文化財団寄贈
オディロン・ルドン (1840-1916) アレゴリー 1905 油彩・キャンバス  
ジョルジュ・ルオー (1871-1958) キリスト磔刑 1939頃 油彩・キャンバス 岡田文化財団寄贈
マルク・シャガール (1887-1985) 1956-62 油彩・キャンバス 岡田文化財団寄贈
ブルース・ノーマン (1941-   ) 人間的な交わり、人間的な排出 1981 リトグラフ・紙  
ロイ・リキテンスタイン (1923-   ) 娘についての省察 1990 リトグラフ、シルクスクリーン、木版・紙  
ルイーズ・ネヴァルスン (1899-1988) 無題 1980代 木、鏡  
G.ティトゥス=カルメル (1942-   ) 四季・秋よりⅣ、Ⅴ 1989 アクリル・紙  
A.タピエス (1923-   ) ひび割れた黒と白い十字 1976 ミクストメディア・パネル  
A.キーファー (1935-   ) フレーブニコフのために 1984-86 油彩、アクリル乳剤・キャンバス+鉄線、鉛  
河  鍾賢 (1935-   ) 接合 94-04 1994 油彩・キャンバス  
 

ギャラリー、ロビー

作家名 生没年 作品名 制作年 材質 備考
木村 忠太 (1917-87) 雨雲 1987 油彩・キャンバス 預かり品
飯田 善國 (1923-  ) 何? 1961 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) 向かいあう人 1962 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) 牛頭人 1962 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) 背中合わせの人物 1962 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) 片目の動物 1962 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) 鳥人と古代人 1961 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) おどけ 1961 鉛筆、マーカー・紙 作者寄贈
飯田 善國 (1923-  ) SONZAI 1967 真鍮  
イサム・ノグチ (1904-88) スレート 1945 ブロンズ  
リン・チャドウィック (1914-  ) 三角Ⅲ 1961 ブロンズ  
保田 春彦 (1930-  ) 都市1・2/試作(1・2) 1985  
向井 良吉 (1918-  ) パッキングのオベリスク 1989 アルミニウム  
豊福 知徳 (1925-  ) 構造 1963  
オシップ・ザッキン (1890-1967) ヴィーナスの誕生 1930 ブロンズ 岡三証券寄贈
浅野 弥衛 (1914-96) 作品 1986 木、オイルスティック  
飯田 善國 (1923-  ) Xのコンストラクション 1987 木、着色麻ロープ  
多田 美波 (1924-  ) 1982 テラコッタ、ステンレススティール  
江口   週 (1932-  ) ふたたび翔べるか 柱上の鳥 1963  
 

屋外彫刻

作家名 生没年 作品名 制作年 材質 備考
ジャコモ・マンズー (1908-1991) ジュリアとミレトの乗った大きな一輪車 1973 ブロンズ 百五銀行寄贈
多田  美波 (1924-   ) 作品91 1991 ステンレススティール  
湯原  和夫 (1930-   ) 無題 1982 鉄・ステンレススティール 井村屋製菓寄贈
井上  武吉 (1930-1997) my sky hole 82 1982 鉄・ステンレススティール  
井上  武吉 (1930-1997) my sky hole 85-6 1985  
番浦  有爾 (1935-   ) 1990 ブロンズ  
田畑   進 (1944-   ) NOKOSARETA-KATACHI 1982 ステンレススティール・黒御影石  
八ツ木 のぶ (1946-   ) 象と人(異邦の夢) 1988 ステンレススティール・ウレタン塗装  
梶    滋 (1951-   ) 円柱とその周辺 1986 アルミニウム  
石原  秀雄 (1951-   ) 暗室の王 1994 白御影石  
松本  薫 (1952-   ) Cycle-90° 1992 ステンレススティール  
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