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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 元永定正展 美術館ニュース Hill Wind 21(2009年3月)

元永定正展

2009年4月11日(土)~5月31日(日)

 

元永定正さん(1922~ )は、私たちにとって最も親しい作家の一人です。この「親しい」という言葉には、元永さんが三重県の出身で、この美術館にも作品が収蔵されていて、作品に接する機会が多いという意味もありますが、フランクで大らかな人がらが感じられる作品が、私たちに親しみを抱かせるという意味も含まれています。

 

4月の元永定正展は、「集大成の個展を開きませんか」とお願いをして、半世紀以上に及ぶ元永さんの全貌を紹介しようというものです。1922年生まれの元永さんは、今年11月に満87歳の誕生日を迎えます。今年も三重の他、東京や新潟、倉敷などの美術館で展覧会が開催される他、大がかりなインスタレーションも計画されるなど、多忙な毎日を送っておられます。

 

元永さんの本業は抽象絵画の制作でしょうが、その活動は多岐に渡っています。立体作品や絵本の制作、パフォーマンスなどの他、映画出演もこなし、歌のうまさはプロ顔負け、文章の筆も立つなど、多才ぶりには驚かされます。

 

元永さんは、1950年代に具体美術協会を舞台に作家としての地歩を固めました。しかし、元永さんの交遊は具体の作家たちにとどまらず、安藤忠雄、谷川俊太郎、武満徹、一柳慧、山下洋輔ら多くの異分野の作家たちにも及び、そうした交流からも多くの作品が生まれました。今回は、会期中に作曲家でピアニストの一柳慧さんを迎え、元永作品に基づく即興演奏のコンサートを行うことになりました。この展覧会では企画展示室の他に県民ギャラリーや、常設展示室と柳原記念館の一部も使用します。エントランスホールにもアッと驚くようなインスタレーションが設置される予定です。是非ご期待ください。(Mi)

 

 

※この記事は2009年3月24日発行「Hill Wind 21」に掲載されたものです。
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