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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 名品展 名画の散歩道 美術館ニュース Hill Wind 19(2008年6月)

三重県立美術館名品展 名画の散歩道

2008年4月19日[土]-5月25日[日]

 

福島県立美術館では、「絵画の散歩道」と名づけて他の美術館のコレクションを紹介していますが、4月19日から5月25日まで、三重県立美術館のコレクションが展示されています。3部構成で、第1室に曾我蕭白と横山操の作品を並べました。

 

ご承知のように蕭白は伊勢とかかわりの深い日本美術の鬼才です。曾我派という当時忘れられていた画系を名乗り、伝統的な主題を改変し、価値を転倒した破天荒な画家です。《塞翁飼馬・簫史吹簫図》《竹林七賢図》《林和靖図》が出品されましたが、東北地方で蕭白の作品が展示されるのははじめてです。横山操は、《瀟湘八景》という古典的主題や水墨画を現代絵画として再生しました。この近世と現代のスケールの大きい二人の画家のコラボレーションは、伝統と現代という問題をはらんでなかなか壮観です。

 

第2室には、明治から現代にいたる日本の洋画が展示されましたが、陰里館長が基礎を築いたそのコレクションの質の高さをあらためて確認させてくれます。第3室は西洋絵画です。三重県立美術館在任中に収集にかかわった思い出の深い作品にも再会しました。見慣れたはずの作品も違った場所でみると感興も異なります。

 

名品展という形式をとった時、岡田文化財団から寄贈された高額作品が目につき、その存在と貢献の大きさが再認識されます。会期中、岡田理事長ご夫妻が来館されました。5月20日には、三重県立美術館ボランティア「欅の会」の方々が来館されることになっており、福島県立美術館友の会の会員たちがお迎えすべく張り切っております。三重のみなさま有難う!(2008年4月27日)

 

※この記事は2008年6月15日発行「Hill Wind 19」に掲載されたものです。
 
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