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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 水彩素描のすべて 美術館ニュース Hill Wind 15(2007年3月)

水彩素描のすべて

2007年6月9日[土]-7月16日[月]

 

誰もが一度は描いたことのある水彩画。水に溶かすだけですぐに描けるとても簡便な水彩絵具は、イギリスの産業革命の時代に製品化され、日本では明治時代後半に爆発的なブームを巻き起こしました。その大きなきっかけとなったのは、1901(明治34)年に画家大下藤次郎が出版した『水彩画の栞』という初心者向け冊子です。この頃になって水彩画が、西洋の香り漂うお洒落な絵具として一般に広まっただけでなく、油絵や日本画を描く準備段階的な地位から、展覧会に出品するに値するものへと認知されるに至りました。

 

三重県立美術館では、こうした水彩画、そして素描などを機会あるごとに蒐集してまいりましたが、それらを一堂に展示するのは17年振りのこととなります。油絵や彫刻を生み出すための習作的水彩素描から、完成作(タブロー)としての水彩素描まで、気軽に扱える画材だからこそ、作家の息吹が直截に伝わるその魅力を是非ご堪能ください。(田中善明)

三宅克己《箱根双子岳》1933年

三宅克己《箱根双子岳》1933年

※この記事は2007年3月27日発行「Hill Wind 15」に掲載されたものです。
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