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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 浮世絵・夢と情報をのせたメディア展 美術館ニュース Hill Wind 15(2007年3月)

浮世絵・夢と情報をのせたメディア展

―かめやま美術館所蔵[東海道五拾三次]を中心に―
2007年7月24日[火]-9月17日[月]

 

現在は美術作品として鑑賞する機会の多い浮世絵も、実際にそれらが制作された江戸時代の社会においては、庶民に情報や夢を伝えるメディアとして幅広い役割を担っていました。浮世絵の重要なジャンルである「役者絵」「美人画」は、現在でいうところのブロマイドや芝居のちらし、グラビアなどにあたる役割を果たし、広告・宣伝という重要な役割を担っていました。また、江戸時代後期に浮世絵の主要ジャンルに加わった「風景画」は、旅行ガイドあるいは旅土産として活用されていたのです。

 

しかしながら、浮世絵に込められていたのは、実用的な情報だけではありませんでした。現実の世界に主題を求めながらも、作り手たちによる脚色や、構図、彩色等表現上の創意工夫により、浮世絵は、みるものに楽しみを与えると同時に造形的魅力をも獲得したといえるでしょう。今回の展覧会では、歌川広重の代表作[東海道五拾三次]を中心としたかめやま美術館の所蔵作品を通して、江戸庶民のみならず、時代・文化的背景を超えて、われわれや海外の人々をも魅了し続ける浮世絵版画の魅力をご紹介します。(道田美貴)

  
※この記事は2007年3月27日発行「Hill Wind 15」に掲載されたものです。
 
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