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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 「開館25周年をむかえて」 美術館ニュース Hill Wind 15(2007年3月)

「開館25周年をむかえて」

当館は1982年に開設されましたので、今年が創立25周年にあたります。振り返ってみますと、この25年間、様々な出来事がございました。こうした中、多くの方々に支えられつつ、充実した美術館活動を展開出来たことを先ずもって嬉しく思います。

 

ご承知の通り、美術館運営の基本は所蔵作品の充実です。開館当初は360点に過ぎなかった所蔵品も現在は5000点を超えるに至りました。所蔵作品は、“日本の近代洋画”、“日本の近代洋画に影響を与えた西洋絵画”そして“三重ゆかりの作家”に大別されますが、こうした作品の中にはムリーリョの《アレクサンドリアの聖カタリナ》、シャガールの《枝》、“曾我蕭白の《旧永島家襖絵》(重要文化財)など貴重な名品も少なからず含まれています。

 

企画展の開催も美術館活動の重要な柱でした。当館学芸員の地道な調査研究の成果を踏まえてこの25年間に開催した企画展は優に200本を超えます。企画展の開催にあたってはご要望の多い作家や作品を採り上げる一方、美術史的な観点からも有意義な企画を数多く実施することが出来ました。当館から日本全国に向けて発信した企画も少なからずあったと自負しております。

 

3年前に実施した当館の改築事業も当館の歴史に残る一コマです。改築により、手狭だった収蔵庫が大幅に拡張されると共に、彫刻家、柳原義達記念館も併設いたしました。また、見晴らしいの良い一画にレストランが新設されました。

 

開館当時と、今日とでは、美術館を取り巻く社会状況も大きく変化しました。観客の方々のご要望も変化し、多様化しております。当館では、こうした変化を踏まえ、今後は、“社会に開かれた”そして“魅力的な”をキーワードとして、美術館運営に努める考えです。具体的には、多様なニーズを念頭に置きつつ質の高い展覧会を開催することに加えて、次世代の美術を担う若手作家の発掘や紹介にも比重を置く予定です。

 

最後に、これまで美術館活動を支えて下さった観客の皆様、ボランティア・グループ“欅の会”、友の会、(財)美術館協力会、(財)岡田文化財団を始めとする関係個人、団体、企業に対してあらためて感謝申し上げますと共に、引き続きご支援・ご協力をお願いし、挨拶とさせていただきます。   井上隆邦

目録・所蔵品選

これまでの収集・研究の蓄積が凝縮された目録・所蔵品選(いずれも2003年リニューアルオープン時に発行

 

1997年開催 開館15周年記念 柳宗悦展展示室風景

1997年開催 開館15周年記念 柳宗悦展展示室風景

 

1999年度開催 20世紀日本美術再見Ⅲ 展示室風景

1999年度開催 20世紀日本美術再見Ⅲ 展示室風景

 

2004年開催 愛知・岐阜・三重 三県立美術館協同企画 20世紀美術にみる人間展 会場風景

2004年開催 愛知・岐阜・三重 三県立美術館協同企画 20世紀美術にみる人間展 会場風景

 

曾我蕭白《旧永島家襖絵

曾我蕭白《旧永島家襖絵》

 

ミュゼ・ボンヴィヴァン

ミュゼ・ボンヴィヴァン テラス席

 

※この記事は2007年3月27日発行「Hill Wind 15」に掲載されたものです。
 
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