調査・研究
調査研究事業 (美術資料調査)
美術館建設準備室時代(昭和55年度)から県内で所蔵される美術作品や、本県と関係ある作家についての調査を実施してきている。
昭和55年度は、県内で所蔵される江戸時代絵画を対象とする調査を行った。伊勢、松阪市を中心とした中、南勢地域や桑名市・上野市等の所蔵者20余ヶ所において、近世絵画約400点の調査を行った。
また、昭和56年度には、江戸時代から明治にかけて、三重県内で制作された万古焼の作品を対象とする調査を津市・四日市市で行った。
更に、昭和57年度には、県内の社寺10箇所において、仏教絵画の調査を実施し、鎌倉時代から室町時代頃の作品40点を調査した。
この他、三重県出身の木彫家・橋本平八や日本画家・宇田荻邨などの本県関係の作家についても、継続して調査を行ってきている。
昭和58年度には、明治の絵画について調査・研究を行った。その内容は三重県にゆかりの深い、 藤島武二・鹿子木孟郎らの作品を対象としたが、これ以外に、多くの作品の寄贈を受けた長原孝太郎に関して綿密な調査を行い、その結果を美術館ニュース「ひる・ういんど」に発表した。
以上の他に、学芸員の館外研修活動として次の研修発表を行った。
毛利伊知郎「雲岡石窟第十九窟の千仏表現について」美学美術史研究論集創刊号(名古屋大学文学部美学美術史研究室)1982年。
中谷伸生 『聖ヨハネ黙示録』(形象社刊・三重県立美術館協力会発行)1984年。
調査員 | 成瀬不二雄(大和文華館)
河野元昭(名古屋大学) |
調査箇所 | 照源寺・十念寺(桑名市)
龍光寺・神館飯野高市神社 (鈴鹿市) 朝田寺・継松寺・菅相寺・一乗寺 (松阪市) 寂照寺・本誓寺・等観寺・神宮微古館 (伊勢市) 西蓮寺・龍王寺 (上野市) その他 個人所蔵家 |
調査員 | 河原正彦(京都国立博物館)
高田直彦(三重大学) 水谷英三(陶磁研究家) |
調査箇所 | 津市・四日市市の個人所蔵家 |
調査員 | 江上綏・米倉迪夫 (東京国立文化財研究所)
有賀祥隆(奈良国立博物館) |
調査箇所 | 徳連寺(員弁郡)
杉谷神社(名張市) 上宮寺(津市) 竜仙寺(有賀郡) 継松寺(松阪市) 浄土寺・浄光院・西導寺(多気郡) 金剛証寺(伊勢市) |