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美術館 > 刊行物 > 年報 > 2002年度版 > 小川詮雄 《漁村の夏》 移動美術館 2002.8

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小川詮雄 (おがわのりお/1894-1944)
漁村の夏

1914年 油彩・キャンバス

OGAWA Norio // Fishing Village in Summer // 1914 // Oil on canvas

 

松阪出身の小川は、今日ほとんどその名前が知られていない。この画家は、はじめ日本画を京都市美術工芸学校で学び、その後洋画に転じた。本作は、現在の大王町波切小学校付近から海にむかって描かれている。この作品が描かれてから28年後、北川民次が《海への道》と題してほとんど同じ地点から写生しているのは非常に興味深い。

大正時代、画家たちの多くが後期印象主義や表現主義といったヨーロッパの新しい流れに傾倒していたように、小川もゴッホの表現やゴーギャンの南国趣味などの影響を強く受けているのがわかるが、大和絵に通じる大胆なかたちの処理が画面に躍動感を与えている。

 

小川詮雄 漁村の夏

 
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