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美術館 > コレクション > 所蔵品解説 > コレクション オーディオガイド 児島虎次郎《日本服を着たる白耳義の少女》A

児島虎次郎《日本服を着たる白耳義の少女》

児島虎次郎 日本服を着たる白耳義の少女 1911年 三重県立美術館所蔵

1911(明治44)年/油彩・キャンバス/81.8×65.7cm

 和服姿の少女がソファに腰かけ、両手を膝の上で組み、少し緊張した表情でこちらを見つめています。作者の児島虎次郎は、画面に明るい光を取り込み、鮮やかな色彩で人物や風景を描いた画家です。
 岡山県に生まれた児島は、東京美術学校を成績優秀のため2度の飛び級により、わずか2年で卒業しました。さらに同じ研究科で学び、在籍中には、宮内省に作品が買い上げられる栄誉を得るなど高い評価を受けました。その後に、はじめてヨーロッパを訪れ、ベルギーのゲント美術アカデミーに入学しました。画業において華々しい業績を残した児島は、大原美術館の基礎となった西洋美術の収集に尽力したことでも知られます。
 この作品は、ゲント美術アカデミー在学中に制作されました。少女の顔や手は点々と細かいタッチで描かれ、着物と背景はそれとは対照的に大胆なタッチで表現されています。児島は留学中に習得した、絵具を混ぜず、隣り合うように並べて置く技法で鮮やかな色調の画面を作り上げました。  
 

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