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美術館 > コレクション > 所蔵品解説 > コレクション オーディオガイド 曾我蕭白《竹林七賢図》B

 

曾我蕭白《竹林七賢図(旧永島家襖絵)》

曾我蕭白《竹林七賢図(旧永島家襖絵)》 雪の中に9人の人物が描かれた水墨画

1760(宝暦10)年/紙本墨画淡彩/各172.0×364.0cm

 縦172センチ、横86センチの襖を、横に八面並べた水墨画です。横長の画面に、雪の中の9人の人物が描かれています。襖はそれぞれ黒い木の縁で囲まれ、引き手が付いています。
 右から左に向かって、画面を見て行きましょう。右の二面には茅葺きの小屋の中に座る5人の人物が描かれています。集まって何かを話しているのでしょうか。俗っぽい笑みを浮かべています。5人のうち左の2人は、画面の左を指し示し、見る人の視線を左へと誘導します。
 誘われるまま、右から三番目の襖を見てみましょう。そこには、小屋から立ち去ろうとする人物の後ろ姿が描かれています。外は深い雪。雪の重みで弓なりにしなった竹を目で追っていくと、左の二面には3人の人物が描かれていることが分かります。
 左から二番目の襖では、子どもが竹に積もった雪を、ほうきで落とそうとしています。一番左の襖の笠をかぶった大人は、こちらを向き両掌に息を吹きかけています。かじかんだ手を温めようとしているのでしょうか。大人の手前に立つ子どもは楽器の琴を抱え、画面の右の方を向いています。
 人物の衣服の一部には濃い墨が用いられ、人物の顔などは細くて淡い繊細な線で描かれています。降り積もった雪の白は、周りに墨を刷き、紙の色を残すことによって表されています。
 

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