年報2015年度版 【真昼の夢、夜の寝覚め―昼夜逆転の想像力―】
2015年5月16日(土)-6月28日(日)
【会場】…三重県立美術館企画展示室1-3室
【主催】…三重県立美術館
【助成】…公益財団法人岡田文化財団、公益財団法人三重県立美術館協力会
【広報印刷物デザイン】…溝田尚子
【担当】…吉田映子、田中善明、樋口萌、作佐部蛍
展覧会の概要
「昼夜逆転の想像力」と称して、日常の循環から逸脱した際にふいに訪れるインスピレーションと美術作品との関わりを所蔵品のなかに探ることを試みた展覧会。
展覧会は、クロード・モネや中澤弘光などによる夕暮れの景色を描いた作品による導入的な第一章「薄明の時間」、続いて、夜が持つ様々な魅力や闇がもたらす多様な感性やひらめきを描いた作品を展示した第二章「夜の寝覚め」、最後に、白昼夢や幻影、蜃気楼などに焦点を当てた第三章「真昼の夢」で構成された。
本展では、時代や地域を超えた感性をテーマとすることによって、これまで比較的活用される機会の少なかった所蔵品にも光を当て、また、見慣れた所蔵品の新たな側面を明らかとする機会を創造することができた。
参考:「闇夜と眩光の向こうに見えるもの―『真昼の夢、夜の寝覚め―昼夜逆転の想像力―展』を終えて」(『Hillwind 37』2015年8月29日発行)
乏しい広報予算のなかで展覧会の開催を広く知ってもらうため、県内外のマスコミ関係者へのアプローチや、県立図書館との連携事業の実施などの努力を行い、一定の成果を得た。一方で、新奇なテーマで若年層の集客を期待したが、通常の所蔵品展に比較しても来場者を獲得することができなかったため、展覧会の構成そのものや、広報印刷物でのアウトリーチの分かりにくさを改善することが今後の課題である。
会場風景
会期中のイベント
ギャラリー・トーク
5月23日(土) 午後2時~ 参加人数:40人
6月21日(日) 午後2時~ 参加人数:38人
会場:企画展示室
担当:吉田映子
ギャラリートーク番外編「本から生まれた展覧会」
5月29日(金) 午後6時30分~午後8時
内容:ギャラリートークの番外編として三重県立図書館を会場に、本展担当学芸員が構想の元となった文学作品とともに企画展の見どころを紹介。
会場:三重県立図書館1階閲覧室
参加人数:先着51名
担当:吉田映子
主な記事
中日新聞
2015.05.15 「美術館だより 谷中安規《瞑想氏》」(吉田映子)
2015.05.17 「美術館だより 橋本平八《弱法師》」(吉田映子)
2016.05.20 「昼夜逆転 名画に酔う 県立美術館で企画展」(添田隆則)
2015.05.31 「美術館だより エドヴァルド・ムンク《『マイヤー・グレーフェ・ポートフォリオ』より「月光」》」(吉田映子)
2015.06.21 「美術館だより 前田寛治《風景》」(吉田映子)
2015.06.28 「美術館だより 伊藤利彦《ペディメンとのあるレリーフ》」(吉田映子)
朝日新聞
2015.05.18 「昼夜逆転 美の世界 県立美術館」、 「コーヒーで夜更かしいかが?松阪の店とコラボ、館内ショップで販売」(小林裕)
2015.06.03 夕刊「美博ノート 谷中安規《瞑想氏》」
2015.06.10 夕刊「美博ノート 曾我蕭白《李白酔臥図屏風》」
2015.06.17 夕刊「美博ノート 橋本平八《弱法師》」
毎日新聞
2015.06.13 「アート 心の闇に潜む不条理 フランシスコ・デ・ゴヤ《版画集『妄』より 「弔いの妄」》」(吉田映子)
2015.06.19 「MAINICHI芸術食堂 夜の静寂と喧騒と 「真昼の夢 夜の寝覚め」展」
読売新聞
2015.05.15 「夜の光景、真昼の幻想描く モネやムンクの120点 県美術館」
三重ふるさと新聞
2015.05.14 「「昼夜逆転の想像力」16日から 三重県立美術館で開催」
伊勢新聞
2015.05.09 「16日から「真昼の夢、夜の寝覚め―」展 県立美術館」