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美術館 > 刊行物 > 友の会だより > 2014 > 次回企画展 カミノ/クマノ展 吉田映子 友の会だより95号 2014.7

 

次回企画展 カミノ/クマノ展

「カミノ/クマノ ―聖なる場所へ」展について

吉田映子
 
 今年は、三重県・奈良県・和歌山県に所在する3つの霊場(吉野・大峰、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峯奥駈道、高野山町石道)が、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録されて10周年という節目の年に当たります。

 森林、河川、海浜などからなる紀伊山地の豊な自然と宗教文化は、古来、芸術や文学の源泉となって、数多くの作品を生み出してきました。伊勢国から熊野三山へと至る「伊勢路」が走るここ三重県でも、そうした熊野に関する文化・芸術を紹介する様々なイベントが予定されています。例えば、三重県総合博物館では、三重県内に古くから伝わる貴重な宗教美術に光を当て、斎宮歴史博物館では、熊野に旅した平安貴族たちによる歌の数々を紹介するそうです。

 そのなかでも、当館が開催する「カミノ/クマノ ―聖なる場所へ」展は、この豊かな熊野の風土が、現代においても、アーティストたちを惹きつけ、新たな作品を生み出す土壌となりうることを示す展覧会です。

 写真家の城戸保、ペインティングの荒川朋子、緻密なドローイングで知られる渡部裕二、そして、映像作家の水野勝規という三重県出身の若手アーティストたちに加えて、関東から地元三重を捉え直すための活動を始めた5人組「ミエケンジンカイ」の、4名+1グループが登場します。それぞれが熊野へと足を運び、独自の視点で切り取った自然や文化の様相を、新作へと展開します。会期中には公開制作やトークも予定しています。こちらも是非、楽しみにお待ちください。

(友の会だより95号、2014年7月31日発行)

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