2008年7月23日
斎宮跡第160次発掘調査ニュース
一時的に第160次調査へ移動しました。
現在、斎宮跡の発掘調査は、柳原地区の第157次調査を行っています。しかし、夏休みの体験発掘教室などの場所を確保するため、一時的に史跡東部の東加座(ひがしかざ)地区の第160次調査区に移動して、表土や包含層などを掘りはじめました(第158・159次調査はこの秋から着手する予定です)。
第160次調査区は、史跡東部にある方格地割の北辺の交差点のひとつにあたる箇所です。平成18年度の第150次調査では、ひとつ南の交差点を見つけています。今回の調査でも方格地割の壮大な姿が現れることを期待しています。
発掘調査ではすでに調査予定範囲を東から3分の1くらいまで、表土と包含層を取り除きましたが、写真にもあるように、幅12mを超える南北区画道路の東側溝にあたるとみられる溝が見つかっています。この溝はまだ掘っていませんが、複数の時代の溝が重なって埋まっているようなので、これから慎重に調査していく必要があります。
梅雨が明けて、いよいよ暑い日々が続いていますが、調査地の畑の土の中からモグラが何匹も見つかりました。彼らは夏眠していたのか、土の中でじっとしていたところを思いがけず起こされてしまったようで、夏の強い日差しにとてもビックリしたようでした。
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東加座地区の第160次調査に着手しました! | 緑釉陶器や灰釉陶器が出土しています。 |
真ん中の茶色い土の帯が、方格地割の区画道路の東側溝にあたる溝です。時代の異なる複数の溝が重なって埋まっているようです。
発掘のさなか、珍客が飛び出しました。真夏の日差しに驚いているようです。そのまま土の山の中に返してやりました。
(O)