2009年3月7日
斎宮跡第159次発掘調査ニュース
発掘調査成果報告会および現地公開を行いました。
平成20年度に調査を行った部分についての、成果報告会を行いました。今年度は157次~160次調査区の4ヶ所で発掘調査を行いましたが、調査日程の都合により、現地説明会を行えたのは2ヶ所でした。そのため、「発掘調査成果報告会」を開き、スライド等を用いてより多くの人々に、発掘現場の様子を知ってもらおうという事になりました。今年度は、平安時代斎宮跡の中枢部・柳原(やなぎはら)区画の調査を2ヶ所(157次・159次)方格地割(ほうかくちわり)の区画道路の調査を2ヶ所(158次・160次)で行いました。柳原区画の調査では、それぞれ区画の角近くを調査しましたが、いずれも多数の建物が見つかり、区画全体にわたって計画的に空間利用されていたことが分かりました。また、区画道路の調査でも、道路幅がおよそ15メートルであったことなどが判明しました。また、「ここまでわかった柳原区画~斎宮中枢部の調査~」では、これまでの調査成果を検討し、柳原区画の建物変遷などを報告しました。中でも区画中央で見つかった四面庇付建物は、4回も建て直されていることが判明し、長期間にわたって存在した象徴的な建物であった可能性が考えられます。
今回の報告会には、80名を超える方々が訪れました。報告会の後には、159次北調査区で現地説明も行い、熱心な方々が多数訪れました。また、これからもこうした報告会を開催していきたいと思います。
皆さん熱心に聞き入っていました。
(S)