2008年6月27日
斎宮跡第157次発掘調査ニュース
第157次調査の発掘体験ウィーク♪が終了しました。
斎宮歴史博物館では、一般の方に応募で発掘調査の一部に参加していただく「史跡斎宮跡発掘体験ウィーク」を実施してきました。これは、史跡の発掘調査を実際に体験していただくことで、千年以上残されてきた斎宮跡の大切さ、発掘調査の意義やおもしろさを少しでもたくさんの方々に知っていただくこうと企画したものです。
その第一回目である今回は、第157次発掘調査の現場を活用して、6月16日から27日の平日ののべ10日間実施しました。13時30分から15時30分の2時間ずつ、事前の応募で決定した参加者が毎日3人前後、のべ25人が柱穴や溝などの遺構の調査を体験しました。今回は梅雨の時期にもかかわらず、一度も中止することなく実施することができました。参加者は桑名市や伊賀市、津市、伊勢市など県内だけでなく、愛知県から応募された方もみえました。発掘現場に集まった参加者は、博物館職員から斎宮跡の発掘の成果や発掘の方法、また発掘道具の使い方などの説明を受けたあと、本物の遺構の発掘に挑戦。参加者にはベテランの作業員さんがマンツーマンで、土の掘り方や、出土した土器の取り扱いなどについてきっちりサポートします。
参加者のみなさんは、貴重な文化財の調査にそれぞれ真剣に向き合ってみえました。参加者のみなさんからは、「発掘がこんなにおもしろいものとは思わなかった。」「なぜ遺跡で柱の穴などがわかるのか理解できた。」「一度発掘調査に参加してみたいと思っていた夢がかなった。」という声をいただきました。参加された時間は大変短いものでしたが、本物の文化財にふれることで、斎宮跡の大切さや発掘調査の意義へのご理解を十分深めていただけたものと思います。
この「発掘体験ウィーク」はひきつづき今年度の第158次・159次調査でも企画したいと考えています。応募についてはその都度お知らせしていきたいと思います。
まず発掘道具の使い方を教わります。
遺構についての説明も聞きます。
土器の破片が出てきました。慎重に、慎重に…
数々の道具を使いこなして、平安時代の柱の穴を調査します。
手ボウキののさばきも堂に入ってきました。
地元の作業員さんとの交流も生まれます。
(O)