2008年1月21日
斎宮跡第153次発掘調査ニュース
「斎宮跡に雪がふりました」
昨夜からの低気圧と寒波で、三重県の南部にわずかですが雪がふりました。斎宮跡のある明和町内で雪が積もるのは本当に久しぶりです。発掘現場の周辺の森や畑、歴史体験館やロマン広場もうっすらと雪化粧して、とても新鮮な風景を堪能できました。
ただし今回の雪はすぐに解けてしまったため、本日の発掘の作業は雪と解けてたまった水を取り除く程度にとどめました。遺構を発掘する地層の面を荒らしてしまうおそれがあるからです。
そこで、現地での作業を早めに切り上げて、調査担当者が前からやりたいと考えていた発掘作業員さんらのスキルアップのための研修を行うこととしました。作業員さんらは日常の発掘でたくさんの土器などの出土遺物に接していますが、これが博物館に持ち帰られて、どのように整理・保管され、活用されるようになるのかというのは直接見てもらう機会がなかったのです。
博物館の整理室での土器の「洗浄」、出土地点を書き込む「注記」、破片の「接合」や、博物館収蔵庫への「収納」といった作業の流れを見てもらいました。出土遺物をきちんと区別して取り上げるなどといった発掘現場での日常の基本的な作業の意味や大切さを改めて感じてもらえたと思います。
雪におおわれた発掘現場
いつきのみや歴史体験館も雪化粧
発掘作業員さんらの室内研修
博物館の出土遺物の保管状況も見てもらいました。
(O)