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2007年7月24日

斎宮跡第152次発掘調査ニュース

「真夏日の発掘調査」

 先週の台風4号の通過後、好天続きで発掘調査の作業もすすみますが、気温もグングン上がっています。今日の発掘現場の気温計はお昼過ぎには34度をさしていました。こんなときは作業員さんの熱中症にも十分注意しなくてはなりません。
 第152次調査では、発掘で出る土の置き場を工夫しなくてはならないため、調査範囲を大きく3つに分けて作業を進めており、まず3箇所のうち真ん中の調査範囲(仮に「中央区」と呼びます)の畑の土を取り除くことから始めています。今回の発掘場所は地元の方から畑をお借りしているので、調査後きちんともとの畑に戻すため、発掘で出る土を上の地層から順番に分けておく必要があります。そして最後には逆に深いところの土から埋め戻して、もとどおりの畑にするのです。
 ところで、今回の発掘場所は建物の跡などが見つけられる地層までがとても浅く、畑の土を15センチから20センチも掘るとすぐにこの地層が見えてきます。土器も多くはありませんが土師器(はじき)のかけらに混じって緑釉陶器(りょくゆうとうき)や白磁(はくじ)も見つかっています。今日で「中央区」の畑の土をほとんど掘り終わりました。明日からはいよいよ「中央区」の東側から建物の跡などを探す作業(「遺構検出(いこうけんしゅつ)」と言います)に入れそうです。

真夏日の発掘調査

真夏日の発掘調査

畑の土を掘り終えると乾燥しないようにブルーシートをかけて保護します。

畑の土を掘り終えると乾燥しないようにブルーシートをかけて保護します。

ベルトコンベアをささえる台も作業員さんの自作です。

ベルトコンベアをささえる台も作業員さんの自作です。

斎宮歴史博物館

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