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2010年11月12日

斎宮跡第171次発掘調査ニュース

遺構が掘り上がりました。

 171次調査の再開から1ヶ月がすぎ、遺構がようやく掘り上がりました。昨年度の調査同様、平安時代後期から末期に埋没した溝のほか、掘立柱建物も1棟見つかりました。調査区のある「牛葉東区画」では、平安時代後期になると区画内を小規模に区画する溝が巡り、今回見つかった溝もそうしたものと考えられます。掘立柱建物は、溝の底部で見つかったもので、平安時代前期頃の建物と思われます。
 今回の調査では、36平方メートルと狭い調査区に関わらず、整理箱で180箱もの大量の土器が見つかりました。これらの土器のは、ほとんどが溝の中から見つかったものですが、このような大量の器が必要とされる「牛葉東区画」は、平安時代後期でも重要な場所だったことを証明するものでしょう。

溝の肩にある四角い穴が、建物の柱穴です。

溝の肩にある四角い穴が、建物の柱穴です。

中央の大きな溝は、土層から何度も掘り直した様子が窺えます。

中央の大きな溝は、土層から何度も掘り直した様子が窺えます。

(S)

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