ヴェルノンのセーヌ川
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コレクション |
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ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
ボナール、ピエール BONNARD, Pierre |
制作年 |
1912年 |
材料 |
油彩・キャンバス |
寸法 |
34.3×55.8 |
署名 |
左下:Bonnard |
寄贈者 |
三井貞三氏寄贈 |
来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
The Seine at Vernon |
関連資料 |
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解説 |
ボナールはナビ派の一員として知られるフランスの画家。同派の活動がひと段落した頃から、彼は風景画への関心を募らせ、フランス北部・ヴェルノンにしばしば取材に訪れるようになる。本作が描かれた1912年にはヴェルノン近郊に家を購入。小高い丘の上に建つ家からは、セーヌ川を眼下に望むことができた。 当時、画家は自邸付近から風景をパノラミックに捉える作品を数多く描いており、本作もそのうちの1点と考えられる。前景には木々が溌溂と生い茂り、視界の開けた先に煙を吐くタグボートが見える。くすんだ緑や青が基調をなす風景の随所には暖色の絵具が置かれ、画面に温かみを添えている。 ボナールは風景画研究に励みながら、先達である印象派への理解と関心を深め、自然と対峙した時の新鮮な印象を画布にとどめることに重きを置いた。本作においても、光の煌めきを伝える白い色斑の即興的な配置には、印象派からの影響が認められよう。一方で、影となる部分には躊躇なく黒が用いられ、画家独自の色彩感覚が発揮されている。 (鈴村麻里子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) |
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展覧会歴 |
開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) 近代西洋絵画名作展―印象派からエコール・ド・パリ(パラミタミュージアム 2018) コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022) |
文献 |
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