ミンナサカサマ
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コレクション |
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ジャンル |
工芸 |
作者名 |
八木一夫 YAGI Kazuo |
制作年 |
1968(昭和43)年 |
材料 |
黒陶 |
寸法 |
H32.0×26.2×8.5 |
署名 |
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寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
現代陶芸の新世代展(国立近代美術館 1968) |
作品名欧文 |
Everyone Upside-Down |
関連資料 |
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解説 |
八木一夫は、陶芸家・八木一艸の長男として、京都市東山区馬町に生まれ、五条坂で育った。いずれも陶工が多く住む陶芸の中心地である。京都市立美術工芸学校彫刻科、国立陶磁器試験所に学び、1948(昭和23)年に鈴木治、山田光らと陶芸集団・走泥社を結成、前衛的な陶芸を目指した。1954(昭和29)年制作の《ザムザ氏の散歩》は、器としての機能を取り去った現代陶芸として、記念碑的作品となった。 成形、乾燥、施釉、焼成と制作工程が複雑な陶芸作品には、作家の意図しない変化が生じることも多い。偶然性の関与を否定した八木にとって、焼成温度が低く、焼成による変化が少ない黒陶は重要な技法となった。1964(昭和39)年頃から皺寄せ手といわれる表面を皺状に仕上げた黒陶作品を手がけ、本作のように手の痕を残さない作品に至る。その質感と色、高い造形性により、無機的で彫刻に近い表現が可能となった。頭を低く垂れ、股の間から世の中を逆さに眺める本作は、陶芸界に独自の造形世界を切り開いた八木の諧謔に富む一点である。 (道田美貴 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) |
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展覧会歴 |
現代陶芸の新世代展(国立近代美術館 1968) 辻晉堂・八木一夫・堀内正和展(米子市美術館 1991) 歿後25年 八木一夫展(京都国立近代美術館、広島県立美術館、茨城県陶芸美術館、東京都庭園美術館、岐阜県現代陶芸美術館 2004-2005) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) |
文献 |
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