馬
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コレクション |
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ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
尾藤豊 BITO Yutaka |
制作年 |
1959(昭和34)年 |
材料 |
油彩、キャンバス |
寸法 |
132.0×180.0 |
署名 |
左下:BITO |
寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
集団30展(渋谷・東横百貨店 1959) |
作品名欧文 |
Horse |
関連資料 |
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解説 |
荒野で痩せた馬がひっくりかえっている。体の下からは人の手足や桶がのぞき、労働者が倒れた馬の下敷きとなってしまったようである。彼らの下には線路があるが、線路の先の建物には「RTO(連合国軍鉄道輸送司令部)」の文字が掲げられ、ここが連合国軍による占領下の日本であることがうかがえる。描かれているのは、鉄道を使うこともできず、労働に疲れて倒れてしまった民衆の姿だろうか。広大な荒野に人影はなく、地平線のそばには水門のような壁が並び、閉塞感を漂わせている。 尾藤豊は東京都生まれ。東京美術学校建築学科に学ぶが、在学中に学徒動員、赤羽工兵隊への入営を経験し、終戦を迎えた。戦後は美術文化協会の脱会者を中心とする前衛美術会や青年美術家連合展において活躍し、戦後社会の問題を描き、記録するルポルタージュ絵画に取り組んだことで知られる。画家には時代を映す証言者としての使命があると考え、ダム建設や土地収用に苦しむ民衆の姿をドラマティックに描き出した。 (髙曽由子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) |
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展覧会歴 |
集団30展(渋谷・東横百貨店 1959) 敗戦50周年記念企画展・尾藤豊の戦後美術(アートギャラリー環 1995) 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) コレクションによる特別展示 #StayMuseum ステイミュージアム(三重県立美術館 2020) |
文献 |
『敗戦50周年記念・尾藤豊作品集 失われた土地』〈1974-1991〉(アートギャラリー環 1995年) p.26-27 図版25 |