染谷亜里可展
三重県立美術館では、2000年より、県民ギャラリーの空間を用いて、三重・東海地方ゆかりの中堅・若手作家による個展のシリーズを開催しています。このシリーズは、現在進行形の美術を紹介するとともに、県民ギャラリーの空間が、作家にとってもその仕事をさらに展開するための契機の一つになればと考えて企画されたものです。現在まで『今村哲展』、『館勝生展』、『秋岡美帆展』、『吉本作次展』を開催しましたが、2005年度は、三重県いなべ市在住の染谷亜里可の仕事を紹介する『染谷亜里可展』を開催することといたします。
染谷亜里可は、1961年愛知県に生まれ、1980年代中頃からその活動を展開してきましたが、1990年代後半から2000年頃にかけて、ベニヤ板にモーターオイルを用いた作品、ヴェルヴェットの布を脱色した作品などによって、その作風を確立します。それらの作品においては、特別仕立ての画材ではない素材が、その持ち味を失なうことなく、幻影のようなイメージと交差します。日常的な素材の内側から、非日常的な何かが現われるさまを、そこに認めることができるでしょう。
今回の展覧会は、こうした染谷亜里可の近作および新作を紹介しようとするものです。
会期 2005年10月8日(土)- 11月27日(日)
会場 三重県立美術館県民ギャラリー(〒514-0007 津市大谷町11)
主催 三重県立美術館、(財)三重県立美術館協力会
助成 (財)岡田文化財団
◆ギャラリー・トーク | 講師=染谷亜里可(美術家) 日時=10月8日(土)、午後3時より 聴講無料 |
「染谷亜里可展」石崎勝基 HILL WIND no.9(2005.9)
◆関連展示 |
2階常設展示室では 、染谷亜里可展にちなんだコレクション展示を行います 。 |