博物館きわめるプロジェクト(文化庁支援事業)
「博物館ってどんなところ?」をメインテーマに、地域・県内博物館と連携して、「モノってなあに?」をテーマに、小学校高学年の子どもを対象とした3種類のワークショップを開催し、その成果をもとに、博物館を知るワークショッププログラムの開発に役立てるために実施しました。
このプロジェクトの実施にあたっては、松阪市文化財センター(松阪市)、伊賀流忍者博物館(伊賀市)、芭蕉翁記念館(伊賀市)、桑名市博物館(桑名市)と共催し、連携して取り組みました。
また、ワークショップの前日に、講師とスタッフ、県博サポートスタッフ、博物館及び関係機関職員などが参加して、「企画交流ラボ」と名付けた事前の体験研修を行いました。これにより、ワークショップの内容や意図などがわかり、参加者どうしの交流の機会ともなりました。
ワークショップに参加した子どもはのべ44人、企画交流ラボにはのべ54人の大人が参加しました。
「本物に出会ったドキドキを誰かに伝えよう」
日時:平成21年9月26日(土)
(企画交流ラボ:9月25日(金)
場所:松阪市文化財センター(はにわ館)
講師:竹内伸子さん(絵手紙作家)
謎めく「はにわ」を題材に子どもたちが絵手紙をかきました。ゆっくりゆっくり心を込めて絵手紙をかくことで、今まで気づかなかった、はにわの細部までしっかりと観察し、本物にしかない未知の情報を引き出す経験をしました。
「 いざ子ども石の上にも3時間」
日時:平成21年11月1日(日)
(企画交流ラボ:10月30日(金)
場所:史跡旧崇廣堂(伊賀市)
講師:塩瀬隆之さん(京都大学総合博物館准教授)
川原に落ちている石と、博物館にある「石」は何が違うのか。
じっくりと見て、触れて、言葉にしてみることで、どんどん「石」への愛着が生まれてきました。
「見ているつもり」「知っているつもり」でいた感覚をもう一度見つめなおす3時間となりました。
「物の語りを聞く-お茶箱プロジェクト」
日時:平成21年11月21日(土)
(企画交流ラボ:11月20日(金)
場所:六華苑(桑名市)
講師:佐藤優香さん(国立歴史民俗博物館助教)
形の美しさだけでなく、来歴も一緒に語られる茶器のように、子どもたちが家から持ってきた大切なものについて語り合いました。
他の人の大切なものを学芸員の立場になって調査して展示することにより、参加したこどもたちにとっては、博物館を自分のこととしてとらえるきっかけとなりました。