アマサギ(Bubulcus ibis(Linnaeus))
資料名 |
アマサギ |
採集場所 | 三重県松阪市伊勢寺町 |
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学名 | Bubulcus ibis(LInnaeus) | 採集日 | 1982年5月29日 |
分類 | 鳥綱 コウノトリ目 サギ科 | 保存方法 | はく製標本 |
解説 |
8月も後半に入ると、三重県では地域によっては稲刈りが始まっています。コンバインが勢いよく稲を刈る風景は秋の訪れを感じさせます。このコンバインの周辺に白いサギの群れがやってくることがあります。このサギたちの中で、橙色(だいだいいろ)の飾り羽をまとった「アマサギ」はひときわ目立つ存在です。 アマサギは、全長50㎝程で、くちばしの短い小型のサギです。冬には全身が白い羽に覆われますが、夏は頭から首までと背中に橙色の飾り羽が生えます。目の周りは黄色く、くちばしにかけて橙色がかり、足は褐色をしています。日本には主に夏鳥として渡来し、本州から九州にかけて松林や竹林に皿上の巣をつくり繁殖します。 水田や湿地、放牧地などでエサを捕り、主に昆虫を食べます。牛や馬などの大きな動物の体にたかるハエなどを食べたり、これらの動物が歩くときに飛び出したバッタやカエルなどを捕らえる習性があります。このため、放牧地では牛や馬の背中に乗っている姿をみることもできます。また、田植え前の代掻きをするトラクターや、稲刈りのコンバインなどの周囲にエサを求めて集まるのもこの習性からです。農作業をする人とうまく距離を保ちながら、水田でトラクターやコンバインの後につき、驚いて逃げ出してくる昆虫を捕る姿はとても興味深いものです。 アマサギという名は、ひときわ目立つ橙色の飾り羽を言い表した言葉からつけられたようですが、亜麻色と飴色(あめいろ)の2説があるようです。また、頭から首にかけて橙色の飾り羽に覆われているため、赤い顔で酒を好む中国の伝説上の生き物「猩々」の名前をとって、「ショウジョウサギ」という別名で呼ばれることもあります。 名前の由来にもなっている飾り羽のおかげで、サギの群れの中でも簡単に見分けることができます。夏休みの最後には、ぜひアマサギを探してみてください。(TM) |
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アマサギ |
アマサギ(後ろ姿) |
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稲刈りのコンバインの後につくサギの群れ |
水田でエサを捕るサギの群れ |