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三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > 三葉虫(アカドパラドキシデス・ブリアレウス)

三葉虫(Acadoparadoxides briareus

資料名

和名 三葉虫

学名 Acadoparadoxides briareus

実物

登録番号 Fo 1529
分 類

節足動物門 三葉虫綱

レドリキア目 パラドキシデス科

産 地 モロッコ メイデル北部 
時 代

古生代カンブリア紀

(約5億4200百万年前 ~約4億8800万年前)

全 長 40.3㎝
解 説

三葉虫は、古生代のカンブリア紀(約5億4200万年前)からペルム紀末(約2億5100万年)にかけておよそ3億年にわたり、広く世界の海に生息していた底生性の節足動物です。三葉虫という名前の由来は、胴体の部分が中央の軸部とその左右の房状の部分(肋部)の3つに分かれているところからきています。そして、肋部の下には、何本もの脚がはえています。

三葉虫の種類数は、化石として発見されているものだけでおよそ1,500属、10,000種ほどと考えられています。大型の種類では、70センチにも達するものもありますが、ほとんどが10センチ以下の種類です。単独の種類の生息期間はごく限られ、進化してその姿を変化させたため、古生代の代表的な示準化石(産出する地層の地質年代を示す基準となる化石)とされています。

今回紹介するアカドパラドキシデス・ブリアレウスは、三葉虫のカンブリア紀を代表するグループのレドリキア目に属します。アカドパラドキシデスは、レドリキア目の最大種のひとつで、この標本は全長が約40㎝もあります。幅広い頭部、小さな尾にかけて少しづつ細くなる胸部といった特徴がみられます。また、頭部の左右に位置する小さな三日月形のふくらみは、眼です。三葉虫は、カンブリア紀に爆発的に増えた様々な生き物の中でも、特に眼を発達させました。その眼は、節足動物に一般的にみられる複眼です。胸部には多くの節があり、その両側の肋部には羽根状の「副肢」があります。その形と配列から遊泳に役立ったと考えられています。副肢の下に位置する脚は海底をはい回るのに使ったことでしょう。

カンブリア紀初期の爆発的に様々な生物が出現した時代に登場した三葉虫は、カンブリア紀の終わりに種類数が最大に達し、古生代の終わりのペルム紀末期に起こった生物史上最大級の大絶滅を境に多くの生物と共に絶滅してしまいました。

三葉虫

Acadoparadoxides briareus

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