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ごあいさつ

 ステンレスやアクリル,ガラスなどを用いた抽象的な立体造形作品をはじめ,建築の照明デザイン,壁面装飾の制作など幅広い分野で活躍を続けている多田美波の過去から現在までの姿を紹介する多田美波展を開催いたします。

 多田美波は,最初,女子美術大学で洋画を学びましたが,1956年頃から独学で彫刻を始め,鉄やアルミニウム,アクリル,ガラスを使った,既成の概念にとらわれない構成的な抽象立体作品やブロンズによる抽象彫刻を発表するようになります。

 1962年には多田美波研究所を設立して,照明器具のデザインや照明プランの仕事を始め,各地の劇場やホテルなど大きな建築空間の中で,華麗な光造形の作品や壁面装飾の大作を次々に制作するようになりました。

 また,多田美波は1960年代から開催されるようになった宇部市や神戸市などでの野外彫刻展に積極的に参加し,アクリルやステンレスから新しい加工技術でつくりだした斬新な形態を持つモニュメンタルな彫刻作品を発表してきました。

 それらの作品は,尖頂をもつ円錐であったり,半球のような曲面体であったり形は様々ですが,鏡面仕上げが施された曲面に周囲の風景が映り込んだり,アクリルやガラスを透かして風景が変形して見えたりするなど,常に周囲の景観と関係を保ちながら存在して,私たちに非日常的な視覚体験を与えてくれます。

 こうした多田美波の立体造形作品と,建築やデザインなど多方面にわたる活動は,数多くの受賞にみられるように高い評価を受け,現在も精力的に制作活動を行っています。

 今回の展覧会は,立体造形作家としての多田美波に焦点を絞り,これまであまり紹介されたことのない初期から最近までの立体造形作品38点を中心に,屋外彫刻作品の写真パネルなどを展示して,その芸術を紹介しようとするものです。

 最後に,この展覧会に多くのご支援とご協力を賜わりました多田美波氏をはじめ,関係各位にあつくお礼申し上げます。


1991年

主催者

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