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第5章 色玉の世界

赤、青、緑、オレンジなどカラフルな色玉は、元永定正の作品に頻繁に登場するモチーフだ。色玉が初登場したのは最初期の抽象画《寶がある》(1954年頃、No.68)だが、この色玉が当時元永が暮らしていた神戸の住まいから六甲の山並みの夜景から着想されたとことはよく知られたエピソードだ。

1960年代の絵具流しの時期に色玉は一時姿を潜めるが、1970年代になると再び画面に登場する。1982年に刊行された絵本『ころ ころ ころ』では、生き物の口のようなところから転がり出した色玉が、谷あり坂ありの道をどこまでも転がっていく。このシンプルで含蓄に富んだ絵本は、多くの子どもたちに愛されるロングセラーとなった。

2002年、色玉に新しい世界が生まれた。絵の中の色玉は画面を飛び出して、木製の色玉となって展示室の床面に転がり出したのだ。具体時代から元永は立体作品制作やインスタレーションをたびたび行っていたが、近年の色玉のインスタレーションにも空間構成に対する元永の関心と、平面と立体とを結びつける元永の遊び心を見て取ることができる。

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