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ごあいさつ

このたびダダ,シュルレアリスムの鬼才マン・レイ(1890−1976)の展覧会を開催する運びとなりましたことは,わたくしども主催者の大きな喜びであります。

アメリカのフィラデルフィアに生れたマン・レイは,アルフレッド・ステイーグリッツのサークルに交わり,「アーモリー・ショー」(1913)に展観されたヨーロッパの新しい美術に熱狂した世代に属しております。デュシャン,ピカビアらとともにニューヨーク・ダダを創始したマン・レイは,1921年に渡仏。ブルトン,ツァラらとならんでパリのダダ・シュルレアリスト・グループの一員として多彩な活動を続けてまいりましたが,惜しくも1976年,同地で不帰の人となりました。

マン・レイの芸術は,絵画,オブジェ,写真,映画,グラフィックなど多岐にわたり,そのいずれにおいても既成の概念にとらわれぬ自由な精神と卓抜な感覚を示し,近年ますます高い評価を獲得しております。とりわけマン・レイの写真は,この近代技術の芸術的可能性を開拓したレイヨグラフ,ソラリゼーションの技法による作品から,さらにはストレートな写真に至るまで,きわめて高い質を示し,20世紀写真芸術のひとつの頂点をかたちづくるものと申せましょう。

本展は,現代芸術の預言者としてマルセル・デュシャンともならび称されるこのマン・レイの作品のうちから,写真300余点を中心に,オブジェ,グラフィックなどおよそ400点を展示する日本で初めての大規模なマン・レイ展であります。

この意義深い展覧会のために貴重な作品をお貸し出し下さったマン・レイの協力者にして友人であるリュシアン・トレイヤール氏,ならびに本展実現のため惜しみない御協力を賜りましたフランス芸術活動協会,在日フランス大使館に対し,ここに心からの謝意を表するものであります。

1984年8月

神奈川県立近代美術館
三重県立美術館
滋賀県立近代美術館
毎日新聞社

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