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ごあいさつ

日本の具象彫刻は、戦後、本郷新、柳原義達、佐藤忠良、舟越保武らによって、ひとつの頂点に達したといわれています。それはロダンの影響を受けて、荻原守衛や高村光太郎が切り開いた日本の近代彫刻が、成熟し完成したことを意味するといえましょう。舟越保武は、彼らが官展アカデミズムに対して、生命主義の系譜と呼んだこの流れに属しつつ、その中で独自の位相を占めています。

舟越は、《長崎26殉教者記念像》《原の城》《病醜のダミアン》や多くの聖女像、あるいは《萩原朔太郎》や《若き石川啄木》、《魚》連作などの作品が示すように、敬虔なカソリック信仰と澄明な詩心、そして強靭な造形精神によって、純度の高い数々の秀作を生みだしました。また、日本における本格的な大理石彫刻の第一人者として定評があり、砂岩を素材とする表現においても卓越した作家として知られ、彫刻芸術における新分野の開拓者としても、すぐれた業績をのこしています。

本展覧会は、現存するもっとも初期の作品である昭和8年の《N君》から、左手による近作の《習作−W》まで、彫刻81点、素描56点によって構成し、60年に及ぶその芸術の軌跡をたどり、舟越保武の芸術の世界を探ろうとする試みです。

展覧会開催にあたり、舟越保武氏とそのご家族に多大なご協力を賜りました。ご出品いただいた美術館、所蔵家の皆様、作品の所在調査にご協力をいただいた多くの方々、ご協賛いただいた花王株式会社など、末尾ではありますが、関係各位に心から感謝の意を表します。

主催者

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