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ごあいさつ

三重県松阪市出身の洋画家荒木市三の画業を紹介する「荒木市三展」を開催いたします。

荒木市三は、1913年(大正2)1月28日に松阪市下村に生まれ、1930年(昭和5)に三重県立松阪商業学校を卒業後、上京して同郷の洋画家で学校の先輩でもある中谷泰の紹介で春陽会洋画研究所ついで川端画学校に学びました。徴兵のために一時制作活動は中断され、本格的に作品発表が始められたのは戦後のことでした。荒木は1947年(昭和22)、第24回春陽会展に初入選し、以後毎年春陽会に出品を続けましたが、1990年3月、鎌倉市の自宅で77歳の生涯を閉じました。

荒木の作品には風景画や静物画もありますが、多くは裸婦を中心とする人物画で、フォーヴィスムあるいはキュビスムの表現を基礎とした独特のスタイルを示し、幻想的な詩情にあふれています。

荒木は世俗的な雑事を嫌い、自作を売り出すことにも関心がなかったために、その作品が、生前広く知られることはありませんでした。しかし、自己の造形理念に忠実であり続けた荒木の画家としての純粋な姿勢は、関係者の間で高く評価されてきました。

そこで、今回の展覧会は油彩画約90点に水彩・素描約30点を加えた約120点の遺作により、荒木市三の画業を紹介しようとするものです。最後に展覧会開催にあたり、貴重な作品を快くご出品いただきましたご遺族とご所蔵家、作品調査などにご協力いただきました関係者の皆様、ご後援いただきました松阪市にあつくお礼申し上げます。

1992年7月

三重県立美術館

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