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美術館のコレクション 2004年度第T期展示

2004年3月30日(火)〜6月27日(日)

第1室:昭和期の具象絵画

 
第一次世界大戦後、フランスを中心にしたヨーロッパへそれまで以上に数多くの画家が日本から渡ってゆきました。かれらの大部分は数年の滞在を経て帰国しますが、学んだものをそのまま日本の風土にあてはめることは無理だし自然でもなく、それゆえに独自の工夫をする余地が生まれ、絵画のせかいも一挙に拡がり多様化されました。これは絵画といえば具象画だという常識が次第にくづれて、抽象画のかんがえが流派となって浸透しはじめることで、具象画のほうも、見えるものをそのまま自然にえがくだけだという素朴なリアリズムを反省する時期に入ったといってもいいでしょう。「なにを」描くかではなくて「どのように」描くかに画家の関心が移ってゆきます。いいかえると、それは表現としての内面の発見であり、外界と内面の線上のどのあたりに「心」を位置づけるかということでもありました。

第1室:昭和期の具象絵画 会場風景
作者名 生没年 作品名 制作年 材料
朝井閑右衛門 1901-1983 仕事場(メキシコ犬のある) 1964(昭和39)年 油彩・キャンバス
麻生三郎 1913-2000 母子のいる風景 1954(昭和29)年 油彩・キャンバス
梅原龍三郎 1888-1986 山荘夏日 1933(昭和8)年 油彩・キャンバス
海老原喜之助 1904-1970 森と群鳥 1932(昭和7)年 油彩・キャンバス
岡鹿之助 1898-1978 廃墟 1962(昭和37)年 油彩・キャンバス
香月泰男 1911-1974 芒原 1968(昭和43)年 油彩・キャンバス
金山康喜 1926-1959 静物 1951(昭和26)年頃 油彩・キャンバス
木村荘八 1893-1958 戯画ダンスホール 1930(昭和5)年 油彩・キャンバス
児島善三郎 1893-1962 箱根 1938(昭和13)年 油彩・キャンバス
坂本繁二郎 1907-1968 1960(昭和35)年 油彩・キャンバス
清水登之 1887-1945 ロシアダンス 1926(大正15/昭和元)年 油彩・キャンバス
須田國太郎 1891-1961 信楽 1935(昭和10)年 油彩・キャンバス
鳥海青児 1902-1972 紀南風景 1936(昭和11)年 油彩・キャンバス
中谷泰 1909-1993 陶土 1958(昭和33)年 油彩・キャンバス
木下富雄 1923- 顔(哀) 1970(昭和45)年 木版・紙
麻生三郎 1913-2000 目B 1967(昭和42)年 パステル・紙
池田満寿夫 1934-1997 青い椅子 1966(昭和41)年 ドライポイント, ルーレット, エングレーヴィング・紙
土嶋敏男 1942- 人と物(食物考) 1984(昭和59)年 エッチング・紙
藤田嗣治 1886-1968 猫のいる自画像 1927(昭和2)年 油彩・キャンバス
前田寛治 1896-1930 風景 1924(大正13)年頃  油彩・キャンバス
前田寛治 1896-1930 赤い帽子の少女 1928(昭和3)年 油彩・キャンバス
森芳雄 1908-1997 大根など 1942(昭和17)年 油彩・キャンバス、板
森芳雄 1908-1997 1952(昭和27)年 油彩・キャンバス
安井曾太郎 1888-1955 静物 1950(昭和25)年 油彩・キャンバス
山口啓介 1962- 草上の昼食 1988(昭和63)年 銅版,木版・紙
麻生三郎 1913-2000 1979(昭和54)年 鉛筆・紙
 

第2室:女性の表象、女性による表象

 

 「なぜ女性の大芸術家は現われないのか?」と問うたL.ノックリンは、その答えが、生物学的な性差とは関わりのない文化的・社会的な制度に根ざすことを論じました(1971)。他方、以降のフェミニズム美術史は、ノックリンの問題設定自体、作者の固有名を伴う絵画や彫刻など<大芸術>を上位に、匿名のまま日常生活の中で生産される工芸など応用芸術を下位に置く、近代的な位階制を前提にしていたことを指摘しています。

 ノックリンらの問いは西欧文化の枠内で発せられたものですが、平行する状況は日本でも認められることでしょう。中村岳陵の《都会女性職譜》は、女性の社会進出に応じる一方で、そこに描かれた女性たちはしかし、やはり見られる対象であり続けています。そして近代以降表現活動に携わる女性たちが増えてきた時、<見られる>対象と<見る>主体との関係は、単純には割り切れない複雑なニュアンスを帯びることになったのでした。

第2室:女性の表象、女性による表象

作者名 生没年 作品名 制作年 材料
桂ゆき 1913-1991 作品 1958(昭和33)年 油彩・キャンバス
須知鏡子 1947- person & person III 1994(平成6)年 コラージュ・綿布
伊藤小坡 1877-1968 化粧 明治時代末頃 絹本着色
鈴木道子 1954- PLANT-C 1995(平成7)年 銅版・紙
カルボ、カルメン 1950- 厨房 1994年 混合技法、セメント、ガラス、木
伊藤小坡 1877-1968 山羊の乳(下絵) 1922(大正11)年 紙本淡彩
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(女給) 1933(昭和8)年8月 紙本着色
尹錫男 1939- Son, son, son  14点組  1993年 アクリル、木
ナバローン、ナティビダー 1961- 私のからだ:鎮痛と恐れ(パートIII)。あなたが私をかばう時、私は安心して休む 1997年 ヴェルヴェット、鉄、紐
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(レビューガール) 1933(昭和8)年8月 紙本着色
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(エレベーターガール) 1933(昭和8)年8月 紙本着色
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(女店員) 1933(昭和8)年8月 紙本着色
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(看護婦) 1933(昭和8)年9月 紙本着色
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(奇術師) 1933(昭和8)年9月 紙本着色
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜(チンドン屋) 1933(昭和8)年8月 紙本着色
中村岳陵 1890-1969 都会女性職譜 1933(昭和8)年 紙本着色
田中志奈子 1882-1971 人物習作−裸体男性立像(斜背面) 1905(明治38)年3.2 木炭・紙
田中志奈子 1882-1971 人物習作−裸女座像(背面) 1905(明治38)年5.27 木炭・紙
秋岡美帆 1952- 光の間 99-8-23-2 1999(平成11)年 NECOプリント・麻紙
 

第3室:19-20世紀西洋の美術より

 

 同じモネの作品でも、《橋から見たアルジャントゥイユの泊地》(1874)と《ラ・ロシュブロンドの村》(1889)では、素早い筆致による光の描出という点で共通する一方、前者のスケッチ風の軽快な処理と、後者の暗い調子および厚塗りは、対照的でさえあります。

 他方、印象派の代表とされるモネと、象徴主義に結びつけられるルドンとを対置することもできるでしょう。両者はフランスの画家ですが、さらに、近代美術の主流と目されるフランス絵画に対し、一方でゴヤ、ミロ、タピエスといった南はスペインの美術を、他方ムンクやノルデら北方の表現主義の系譜を、比較項として配してみるのはどうでしょうか。

 近代美術史とは、諸要素を束ねあげた一本線というより、さまざまな歴史的条件を背負った幾本もの線がからみあいもつれあい、時にはじきあい時に併走する、そんな場だったのでしょう。



第3室:19-20世紀西洋の美術より
 
作者名 生没年 作品名 制作年 材料
ザイラー、ディート 1939- 無題 (7点) 1991年 コラージュ・紙
ノルデ、エミール 1867-1956 肖像(アダ・ノルデ) 1906年 エッチング・紙
ノルデ、エミール 1867-1956 自画像 1907年 リトグラフ・紙
ノルデ、エミール 1867-1956 ハンブルク港 1910年 エッチング, アクアチント・紙
ノルデ、エミール 1867-1956 引き舟 1910年 エッチング・紙
ゴヤ・イ・ルシエンテス、フランシスコ・デ 1746-1828 アルベルト・フォラステールの肖像 1804年頃 油彩・キャンバス
タピエス、アントニ 1923- ひび割れた黒と白い十字 1976年 ミックストメディア、木
デュフィ、ラウル 1877-1953 黒い貨物船と虹 1949年頃 油彩・キャンバス
ミロ、ジョアン 1893-1983 女と鳥 1968年4月11日 油彩・キャンバス
モネ、クロード 1840-1926 ラ・ロシュブロンドの村(夕暮れの印象) 1889年 油彩・キャンバス
ルドン、オディロン 1840-1916 アレゴリー 1905年 油彩・キャンバス
ルノワール、オーギュスト 1841-1919 青い服を着た若い女 1876頃 油彩・キャンバス 
ルビオ、アルフォンソ・サンチェス 1959- 苦み 1989年 ミクスドメディア、布
ソト、ラモーン・デ 1942- 連絡階段 1997年
ムンク、エドヴァルド 1863-1944 病める少女(マイヤー・グレーフェ・ポートフォリオより) 1894年 エッチング, ドライポイント・紙
ムンク、エドヴァルド 1863-1944 差し向い(下宿での逢引き)(マイヤー・グレーフェ・ポートフォリオより) 1895年 エッチング, ドライポイント・紙
ムリーリョ、バルトロメ・エステバン 1617-1682 アレクサンドリアの聖カタリナ 1645-50年頃 油彩・キャンバス
ムンク、エドヴァルド 1863-1944 月光 1895年 エッチング, ドライポイント・紙
ムンク、エドヴァルド 1863-1944 二人:孤独な人たち 1895年 エッチング, ドライポイント・紙
モネ、クロード 1840-1926 橋から見たアルジャントゥイユの泊地 1874年 油彩・キャンバス
  

ギャラリー、ロビー


ギャラリー、ロビー












 
作者名 生没年 作品名 制作年 材料
佐藤忠良 1912- 群馬の人 1952(昭和27)年 ブロンズ
清水九兵衞 1922- 作品 A 1968(昭和43)年 真鍮
浅野弥衛 1914-1996 作品 1970(昭和45)年代後半 鉛筆・紙
浅野弥衛 1914-1996 作品 1976(昭和51)年 鉛筆・紙
浅野弥衛 1914-1996 作品 1976(昭和51)年頃 鉛筆・紙
浅野弥衛 1914-1996 無題 1985(昭和60)年 鉛筆・紙
浅野弥衛 1914-1996 無題 1985(昭和60)年 鉛筆・紙
新妻實 1930-1998 眼の城 1988(昭和63)年 ポルトガル産黒御影石
向井良吉 1918- レクイエム 1987(昭和62)年 白銅
湯原和夫 1930- 意味の自由区No.2-88 1988(昭和63)年 コールテン鋼.鉄.亜鉛メッキ
若林奮 1936-2003 中に犬2 1968(昭和43)年
マルコ、アンヘレス 1947- 高速道路(連作「通行」) 1987年 鉄、アスファルト、脂
保田春彦 1930- 幕舎試作・鉄 1991(平成3)年
山本正道 1941- 旅の記憶 '99 1999(平成11)年 ブロンズ
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