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常設展示1982年度【第2期展示】 1983年1月4日〜3月31日

藤島武・とその周辺

1867年(慶応3)、鹿児島に生まれた藤島武二は郷里で平山東岳に、上京後は川端玉章に師事して日本画を学ぶが、やがて油彩画を志向し1890年(明治23)曽山幸彦につき、また西欧留学から帰国した山本芳翠、松岡寿に学び、1889年(明治22)に結成された日本で最初の洋画家団体・明治美術会の第3回展に油彩画での処女作「無惨」を出品、森鴎外の賞讃をうけている。1893年(明治26)三重県立尋常中学校助教諭として津に赴任、この年フランスのラファエル・コランのもとで外光描写を学んだ黒田清輝と久米桂一郎とが帰国、翌年洋画の研究所天真道場を開くと岡田三郎助や和田英作らの俊英がここに集まった。藤島と黒田とは同郷であり、黒田のフランス留学中に文通がはじまり、黒田の留守宅に行きフランスから送られてきた絵を見るなど早くから黒田の感化を受けているが、黒田も藤島の才能を認め、東京美術学校に西洋画料が新設され(明治29)黒田と久米とがその指導を委ねられると、黒田は助教授として藤島を推薦することになる。またこの年6月には黒田・久米を中心に長原孝太郎らを加えて白馬会が結成され、藤島はこの第1回展に「春の小川」を出品している。白馬会展初期の藤島の作品には黒田らがもたらし、その後日本洋画の主流となっていく外光主義の影響が認められるが、第7回白馬会展に出品された「天平の面影」や同9回展の「蝶」などに浪漫主義的、文学的香りゆたかな藤島独自の装飾的画風を開花させる。

それは明治30年代の文学における雑誌「明星」を中心とした浪漫主義と軌を一にするものであり、このような風潮の高まりの中で、1903年(明治36)の第8回展で青木繁が「黄泉比良坂」等で第1回白馬会賞を受賞、翌1904年(明治37)の第9回展には藤島の「蝶」と並んで「海の幸」が出品され、この年は明治浪漫主義絵画の絶頂を示す年として永く記憶されることとなる。

藤島のフランス留学は、同時に助教授となった岡田三郎助におくれること8年、1905年(明治38)にやっと実現し、フランス、イタリアでフェルナン・コルモン、カロリエス・デュランに師事して人物画、風景画を研究して4年間を送る。帰国後美術学校の教授となり多くの後進を指導するとともに、西欧留学で体得した力強い筆致、本格的な油彩技法によって、人物画に風景画に「絵画芸術では単純化ということは最も大事なことと信ずる」という信念のもとに「芳宦vや「大王岬に打寄せる怒濤」などの名作を残し、1937年(昭和12)岡田三郎助と共に第1回文化勲章を受章、1943年(昭和18)に歿した。三重県立美術館ではこの偉大な足跡を残した画家の歿後40年を記念して神奈川県立近代美術館との共催で今春大規模な藤島武二展を開催する予定である。

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
藤島 武二 (1867-1943) セーヌ川 1906-7 油彩・キャンバス  ※
藤島 武二 ローマ風景 1908頃 油彩 紙
藤島 武二 裸婦 1906頃 油彩・キャンバス
藤島 武二 朝鮮風景 1913 油彩・キャンバス
藤島 武二 裸婦 1917頃 油彩・キャンバス
藤島 武二 1931頃 油彩・キャンバス
藤島 武二 日の出 1930 油彩・キャンバス
藤島 武二 婦人像   パステル・紙    ※
青木 繁 (1882-1911) 自画像 1905 油彩・紙
青木 繁 1904 油彩・キャンバス
岡田 三郎助 (1869-1939) 婦人半身像下図 1936 コンテ・紙
黒田 清輝 (1866-1924) 雪景 1919 油彩・キャンバス
久米 桂一郎 (1866-1934) 秋景下図 1895 油彩・キャンバス
長原 孝太郎 (1864-1930) 焼芋屋 1896 水彩・紙
長原 孝太郎 雨降り   水彩・紙
長原 孝太郎 紡糸 1892 インク・紙
長原 孝太郎 店先 1889 水彩・紙
長原 孝太郎 牛肉屋の二階 1892 水彩・紙
本郷 新 (1905-1980) 藤島武二先生像 1856 ブロンズ
長原 孝太郎 (1864-1930) 裸婦   油彩・キャンバス

第1室 大正・昭和初期の洋画 岸田・万・佐伯を中心に

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
岸田 劉生 (1891-1926) 自画像 1917 コンテ・紙
岸田 劉生 照子素画 1919 水彩・紙
岸田 劉生 毛糸肩掛せる麗子    
岸田 劉生 麦二三寸 1920 油彩・キャンバス
万 鉄五郎 (1885-1927) 1915 油彩・キャンバス
万 鉄五郎 枯木の風景 1924 油彩・キャンバス
万 鉄五郎 ほつづゑの人 1924頃 鉛筆・紙
万 鉄五郎 茅ヶ崎風景 1924頃 コンテ・紙
村山 槐多 (1896-1919) 自画像 1914-5 油彩・キャンバス
関根 正二 (1899-1919) 群像 1916 木炭・紙
小出 楢重 (1887-1931) パリ・ソユムラールの宿 1922 油彩・キャンバス
小出 楢重 裸女立像 1925 油彩・キャンバス
前田 寛治 (1896-1930) 風景 1924頃 油彩・キャンバス
前田 寛治 裸婦 1928 油彩・キャンバス
前田 寛治 赤い帽子の少女 1928 油彩・キャンバス
里見 勝蔵   裸婦 1927 油彩・キャンバス
佐伯 祐三 (1898-1928) 自画像 1917頃 油彩・キャンバス
佐伯 祐三 米子像   油彩・キャンバス
佐伯 祐三 サン・タンヌ教会 1928 油彩・キャンバス
佐伯 祐三 人物・動物スケッチ 1926-7 インク・紙
佐伯 祐三 風景 1926-7 インク・紙
佐伯 祐三 銀座風景 1926-7 コンテ・紙
佐伯 祐三 風景 1926-7 インク・紙
三岸 好太郎 (1903-1934) 二人の道化 1931頃 油彩・紙
山本 鼎 (1882-1946) 外房しけのあと 1942 油彩・キャンバス

第2室 戦後美術:具象絵画

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
安井 曽太郎 (1888-1955) 静物 1950頃 油彩・キャンバス
荻須 高徳 (1901-   ) アンジュ河岸・パリ   油彩・キャンバス
岡  鹿之助 (1898-1978) 廃墟 1962 油彩・キャンバス
坂本 繁二郎 (1882-1968) 1960 油彩・キャンバス
小磯 良平 (1903-   ) 四つの西洋人形 1975 油彩・キャンバス
高畠 達四郎 (1895-1976) オーヴェル古寺 1967 油彩・キャンバス
林   武 (1896-1975) 裸婦 1968 油彩・キャンバス
野口 弥太郎 (1899-1976) 長崎の情緒 1965 油彩・キャンバス
森  芳雄 (1908-   ) 街角(カイロにて) 1963 油彩・キャンバス
麻生 三郎 (1913-   ) 男の顔 1972 油彩・キャンバス
麻生 三郎 (1913-   ) 母子のいる風景 1954 油彩・キャンバス
金山 康喜 (1926-1959) 静物 1951頃 油彩・キャンバス
香月 泰男 (1911-1974) 芒原 1968 油彩・キャンバス
中谷  泰 (1909-   ) 陶工 1958 油彩・キャンバス
中谷  泰 (1909-   ) 煤煙 1957 油彩・キャンバス
田中 阿喜良 (1918-1982) 父子 1957 油彩・キャンバス
原  精一 (1908-   ) 女達 1963 油彩・キャンバス
山口  薫 (1907-1968) シュミーズの女 1931 油彩・キャンバス
鳥海 青児 (1902-1972) 紀南風景 1936 油彩・キャンバス
田辺 三重松 (1897-1971) 流木の汀 1961 油彩・キャンバス
足代 義郎 (1909-   ) 1966 油彩・キャンバス
林  義明 (1890-1978) 連峰 1970 油彩・キャンバス

第2室 外国作品

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
オディロン・ルドン (1840-1916) アレゴリー 1905 油彩・キャンバス
マルク・シャガール (1889-   ) 1956-62 油彩・キャンバス
ジョルジュ・ルオー (1871-1958) 十字架上のキリスト   油彩・キャンバス
ジョルジュ・ブラック (1882-1963) 葉・色彩・光 1953 リトグラフ

第2室 水彩画

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
三宅 克己 (1874-1954) 箱根双子岳 1933 水彩・紙
小林 和作 (1888-1974) 香落渓 1951頃 水彩・紙
小林 和作 志摩五ヶ所町附近 水彩・紙
小林 和作 志摩御座 水彩・紙
小林 和作 志摩御座 水彩・紙
小林 和作 志摩御座 水彩・紙

第3室 日本画

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
竹内 栖鳳 (1864-1942) 虎・獅子図 1901頃 紙本墨画淡彩
横山 大観 (1868-1958) 満ちくる朝潮 1952 紙本着色
安田 靱彦 (1884-1978) 小倉の山 1930頃 絹本着色
安田 靱彦 (1884-1978) 天孫降臨画稿   紙本墨画
小林 古径 (1883-1957) 麦秋 1915頃 絹本着色
岸田 劉生 (1881-1929) 冬瓜茄子之図 1926 絹本着色
横山 操 (1920-1973) 瀟湘八景・漁村夕照 1963 紙本墨画
青木 夙夜 (   -1802) 富嶽図   絹本着色
中村 左洲 (1873-1953) 収穫 1923 絹本着色
伊藤 小坡 (1877-1968) 元禄頃美人教示之図 1951 絹本着色
宇田 荻邨 (1896-1980) 雪の嵐山 1961 紙本着色
宇田 荻邨 (1896-1980) 祇園の雨 1953 絹本着色
鈴木 三朝 (1899-   ) 晩秋の法起寺 1981 紙本着色

第4室 戦後美術:抽象絵画

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
村井 正誠 (1905-   ) うしろ姿 1956 油彩・キャンバス
鶴岡 政男 (1907-1979) 黒い行列 1952 油彩・キャンバス
吉岡 治良 (1905-1972) 作品(赤丸) 1967 油彩・キャンバス
難波田 龍起 (1905-   ) 創生A 1961 油彩・キャンバス
元永 定正 (1922) Nyu Nyu Nyu Nyu 1971 アクリル・キャンバス
前田 常作 (1926-   ) 空間の秘儀 1965 油彩・キャンバス
杉全  直 (1914-   ) コンポジションA 1961 油彩・キャンバス
菅井  汲 (1919-   ) 朝の朝 1967 油彩・キャンバス
阿部 展也 (1913-1971) R-26 1970 アクリル・キャンバス
小野木 学 (1924-1976) 風景 1975 油彩・キャンバス
浅野 弥衛 (1914-   ) 作品 1979 油彩・キャンバス
浅野 弥衛 (1914-   ) 作品 1979 油彩・キャンバス
宇佐美 幸司 (1940-   ) 銀河鉄道 1964 油彩・キャンバス
湯原 和夫 (1930-   ) 無題 1981 ミックスド・メディア
鶴岡 政男 (1907-1979) しめる 1967 油彩・キャンバス
吉岡 治良 (1905-1972) 作品 1937 油彩・キャンバス

彫刻

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
片山 義郎 (1908-   ) 首(T子の顔) 1976 ブロンズ
佐藤 忠良 (1912-   ) 賢島の娘 1973 ブロンズ
柳原 義達 (1910-   ) 赤毛の女 1956 ブロンズ
井上 武吉 (1930-   ) My Sky Hole 1982 鉄・ステンレス
湯原 和夫 (1930-   ) (無題) 1982 鉄・ステンレス
田畑  進 (1944-   ) NOKOSARETA-KATACHI 1982 ステンレス・黒御影石
ジャコモ・マンズー (1908-   ) ジュリアとミレトの乗った大きな一輪車 1973 ブロンズ
片山 義郎   1976 ブロンズ
中村 晋也 (1926-   ) 1980 ブロンズ

※印 寄託作品

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