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美術館 > 刊行物 > 年報 > 2002年度版 > 岩中徳次郎 《Work-81-26-A》 移動美術館 2002.8

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岩中徳次郎 (いわなかとくじろう/1897-1989)

1956年 アクリル・キャンバス 岩中喜代氏寄贈


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岩中徳次郎 Work-81-26-A

1981年 アクリル・キャンバス


岩中徳次郎は和歌山県の生まれ。大阪を中心に教員生活をした後、阿児町鵜方に移り住み、そこで六年余りも自給自足の生活をした。彼は、第1回三重県展の知事賞受賞者となり、その後も同展覧会の審査員をつとめたり、津に美術研究所を開き後進の指導にあたるなど、作家であると同時によき美術教育者でもあった。彼が具象画から抽象画に転向したのは津に移り住んだ翌年の五十五歳の時。抽象画への転向は単なる流行からではなく、一本の木から自然の数理的規則性を見いだし、それがセザンヌの画面構成研究へと発展、そこで培われた独自の理論を実践するための必然性があったという。この作品は84歳の時に描かれたもので、円弧と直線のみ使い、躍動感ある人体を表現している。


作家別記事一覧:岩中徳次郎
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