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ミニ用語解説:洋画・日本画

日本絵画の分類といえば、洋画・日本画という分類が真っ先に念頭に浮かぶ。洋画というのは、油絵を中心とした西洋伝来の絵画を指していう。もとはといえば、西洋画と呼んでいたものの略称で、いまではむしろこちらが一般的になっている。水彩画やパステル画などもそのなかに含めることが多い。西洋に追い付き追い越すことを目標にした明治以降の欧化主義に平行して普及した。

これに対して、日本では古来、水で溶く水絵具や膠(にかわ)で溶く岩絵具とで描く伝統的な絵画がある。江戸末から明治になって洋画が普及するようになるにつれ、これを洋画と対照する必要が生じて使われるようになり、次第にひとつの用語として定着していった。したがって、用語としては、比較的新しいものといえる。また、洋画という概念がなかった江戸時代以前の絵画を、技法的に共通したものをもっているからといって、日本画と呼ぶのは正しくない。

江戸時代には江戸時代で、漢画、和画、蘭画などの区別があり、それぞれ中国風絵画、それに対する伝統的絵画、西洋風の絵画を意味していた。なかでもトレンドであった漢画と伝統的な和画は、明治以降の洋画と日本画との対立に似ているが、漢洋のトレンドの違いは、近代とそれ以前との文化基盤の相違をものがたっている。

(学芸員・山口泰弘)

友の会だよりno.31, 1992.11.30

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