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ミニ用語解説:染付・青花

成形された白い素地に、日本では呉須、中国では青料と呼ばれる酸化コバルトを主成分とする顔料が絵付され、還元焔によって焼成されると藍青色に発色する。ブルーの濃淡や色も様々で、気品に満ちた豊麗な青花・染付から素朴な味の深い作調まで、その表情は幅広い。ブルーと空間の白との調和が魅力となっている。呉須の語源を辿ると、中国南方で焼成されたものを呉須と呼び、どちらかといえば下手の作行であるこの磁器を日本が好んで輸入していたことが関わっているのであろう。中国では既に10世紀頃、長沙窯などで焼成が試みられ、元時代後期である14世紀前半には、シルクロードによって運ばれた西アジア産のコバルトを用いて景徳鎮でその技法が完成され、以後、明清時代にわたり、組織的に分業システムを徹底させて、制度の高い製品を大量に、しかも確実に生産する体制を確立している。1639年(寛永16)をピークに、独特のスタイルの祥瑞をはじめ大量の染付が中国から輸入されている。なお、李朝での創始は1500年頃と想像されている。

中国や李朝よりもかなり遅れて、日本でのスタートは李朝からの帰化陶工を中心に、中国の技術を導入して有田で始まっている。『多久家文書』や『金ケ江旧記』によると、1616年(元利2)ということになるが、有田の天狗谷古窯跡の発掘調査などから、現在では1605年(慶長10)を下らないだろうと推定されている。この時期の有田での染付を古伊万里には含まず、特に初期伊万里といい、古伊万里と区別している。明清の青花、初期伊万里は、牡丹、芙蓉、菊などの草花、柘榴、レイシ、桃、枇杷といった吉祥の果実、龍、麒麟、鳳凰、魚あるいは山水、楼閣、人物などを主な文様とし、その周辺を唐草文様、波頭文様、達弁文様、雷文や菱形繋文などが描かれている。
 その他、小さな色彩を染付した豆彩、伊万里の色彩を高めるために効果的に染付が使われた染錦手など、そのバリエーションも豊かである。

(森本孝・普及課長)

友の会だよりno.38, 1995.3.1

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