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美術館 > 刊行物 > 年報 > 2022年度版 > 年報2022 収集資料の修復

年報2022年度版 【収集資料の修復】

1.屋外調査作品の調査

所蔵する屋外彫刻作品は、ステンレス・スティール、アルミニウム、ブロンズ等、様々な材質で制作されている。脆弱な素材も含む屋外彫刻は、経年変化が年々みられるため、作品保全の観点から以下5点について、専門家による実見調査を行った。

・梶 滋《円柱とその周辺》 材質:アルミニウム  寸法:H3000㎜、W1800㎜、D900㎜
・多田美波《作品 91》 材質:ステンレス・スティール 寸法:H1960㎜、W1820㎜ D2670㎜
・湯原和夫《無題 No.8-82》 材質:鉄、ステンレス・スティール 寸法H2500㎜、W2380㎜、D2420㎜
・八ツ木のぶ 《象と人(異邦の夢)》 材質:ステンレス・スティール、FRP、鉄、ウレタン塗装  寸法:H3600㎜、W1160㎜、D3250㎜
・ジャコモ・マンズー《ジュリアとミレトの乗った大きな一輪車》材質:ブロンズ 寸法 H2000㎜、W4500㎜、D1250㎜

作品調査:ブロンズスタジオ 高橋裕二

 

2. 作品台座処置

・オシップ・ザッキン《ヴィーナスの誕生》に使用されている台座
台座材質:黒御影石 台座寸法:H1000㎜、W800㎜、D640㎜
躯体のコンクリートに、黒御影石2.5㎝厚でできた石板を貼り合わせた形状。
側面板と正面板の隙間に空洞がみられ、躯体のコンクリーと石板の接着強度を強化するため処置を行った。

修復処置:ブロンズスタジオ 高橋裕二
 

3. その他

1. 村山槐多《自画像》低反射アクリルガラス装着 油彩・キャンバス
3㎜厚オプティアムUVカットアクリルガラスを設置するため、額縁裏面にドロ足を取り付ける作業を行った。バックパネルはポリカーボネート複層板5㎜厚に新調した。

2.鹿子木孟郎《狐のショールをまとえる婦人》 油彩・キャンバス
3㎜厚オプティアムUVカットアクリルガラスを設置し、バックパネルはポリカーボネート複層板5㎜厚に新調した。

3.木下富雄 7点 マット装の交換
マット装の形状:ブックマット形式、アンティークホワイト2.7㎜厚
・《空 習作(黒A)》1962年
・《習作(2)》1958年
・《Face(白い勲章)》1979年
・《仮面3》1957年
・《Face(人)》1994年
・《空 習作》マット内寸790㎜550㎜、外寸906㎜×805㎜
・《Woman》マット内寸600㎜×435㎜、外寸623㎜×778㎜

4.  奥谷博《緑雲青旦》 油彩・キャンバス/画面全体の洗浄を行った。


上記、1~4の処置は橋本三奈(学芸員、保存修復担当)が監督、実施した。

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