毛抜形太刀

けぬきがたたち


指定区分

指定種別

重要文化財(工芸品)

指定・登録日

市町

伊勢市

所在地

伊勢市宇治館町

所有者

宗教法人神宮

員数

1口

構造

-

年代

平安時代
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関連資料

概要

 全長93.9㎝。柄部分に上代の「鑷(けぬき)」に似た形の透彫が施されることからこの名がある。拵(こしらえ)は、鉄の素地に銀の板を貼り、毛抜形透の上下に龍胆の唐草文を施した銀覆輪である。縁や切羽、鍔等の金具は柄先から納められず、刀身の切先側からはめている。刀身は反りは浅く、一見直刀と見紛う程であるが、柄の付け根で急に曲がっているため、全体としては反りが大きい。直刀より彎刀へ変わる過程上のものである。
 天慶の乱(940年)に平将門を討った俵藤太(藤原秀郷)の佩刀と伝えられる。刀身、柄、鍔には、矢疵や太刀による切付傷が見られ、この太刀が幾度か激しい戦いの場を経たことを物語っている。
 毛抜形太刀は平安時代の前期から衛府(役所や公的機関を守る部署)の官人が用いた太刀で、現在までに遺存する事例は極めて少なく、貴重である。

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